薄型多機能で意外に低価格──3D対応「VALUESTAR N」の実力チェック1台4役、さらに3Dにも対応(1/3 ページ)

» 2011年06月28日 11時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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スリムでコンパクトな「3Dテレビ+PC」

photo NEC「VALUESTAR N」(VN790/ES ファインブラック)。20型ワイドの省スペースボディにテレビ+PCの機能を凝縮する。3D立体視を楽しめる本機用に、静止画も動画も3Dで撮影できる富士フイルム「FinePix REAL 3D W3」(写真内)も一緒に導入すると、より3Dを満喫できるようになる

 NECの「VALUESTAR N」シリーズは、20型ワイドの液晶ディスプレイを搭載した液晶一体型デスクトップPCだ。23型ワイドの液晶ディスプレイを備える上位の「VALUESTAR W」シリーズに比べてコンパクトかつリーズナブルなポイントとともに、「テレビ+Blu-ray Discレコーダー+オーディオ+PC」の1台4役をカジュアルにひとまとめにしたお得な構成となっている。今回は3D立体視に対応した店頭向けの最上位モデル「VN790/ES」を評価機に性能や使い勝手を検証していこう。

 ボディは、ボードスタイルのスリムかつシンプルなフォルムを前モデルより継承する。VN790/ESは「ファインブラック」と呼ぶブラックで統一したカラーリングを採用し、ディスプレイ周囲のベゼルのみ光沢のある素材が使われている(なお、下位の3D立体視非対応モデルのVN770/ESやVN770/ESはファインブラックのほかに、クランベリーレッドとファインホワイトのカラーバリエーションも用意する)。ニュートラルな存在感で押しつけがましい過度な装飾がないため、家庭のプライベートルームにも違和感なくなじむだろう。

 画面の角度は水平に対して、約100度から120度の範囲まで調整することが可能だ。本体を軽く持ち上げると自動で最低角度まで戻り、画面を押し倒すよう調整するとスムーズに角度が変えられる。


photophoto 正面は画面とスピーカーだけのシンプルな“テレビ風”デザインを採用する。余計なデザイン上のノイズが少ないので映像コンテンツに没頭できるのがよい。ディスプレイは3D立体視に対応する20型ワイドで、解像度は1600×900ドットだ。画面の向きは上下100度から120度の範囲で調整できる

 ボディサイズは、最小傾斜時で500(幅)×182(奥行き)×403(高さ)ミリ、最大傾斜時で500(幅)×318(奥行き)×365(高さ)ミリとなる。最大傾斜時は、画面が上向きに、かつ高さが低くなる一方で、背面のスタンドが広がるために奥行きが若干増す。ともあれ、机上に置いてもよくある20型クラスの液晶ディスプレイを置くのと同様の感覚で圧迫感は少なく、重量も約9.1キロと比較的軽量なので、設置の際や移動が必要な場合もそれほど苦にならず、省スペースに設置できる。

 本体に電源ユニットは内蔵せず、別途接続するACアダプタで駆動する。ワイヤレスキーボードとホイール付きマウス、無線式リモコンが標準で付属しており、ケーブル接続なしでスマートな利用が可能だ。受信部はすべて本体に内蔵されているため、USBポートなどを別途占有することもない。

 また、前面脚部の間にキーボードやマウスをスッと収納するのにちょうどよいスペースが空けられている。PC未使用時に余計なスペースを必要としないのは、テレビとして活用する時も、インテリアの1つとして設置する時もありがたい。

photophoto ワイヤレスのテンキー付きキーボード、ホイール付きマウス、リモコンが標準で付属する。キーボードには電源ボタンのほかに、音量調整/ミュートやアプリケーションの起動などができるワンタッチボタンが用意されており、離れたところから操作する場合に便利だ。ACアダプタはやや大型だが、基本的に据え置きで使用するということで、一度設置してしまえば気にならないと思う

最新のモバイル向けSandy Bridgeシステムを搭載

 PCとしての基本システムは、開発コードネーム:Sandy Bridgeことインテルの第2世代Core iシリーズにおけるモバイル向けシステムを採用する。この第2世代のCore iシリーズでは内部構造の大幅な改良が行われており、従来の第1世代Core iシリーズと比べてCPU性能はもちろん、CPU内蔵GPUの性能ともに大幅向上している。

 また、多くの液晶一体型デスクトップPCがそうであるように、本機も低消費電力で発熱の低いモバイル向けのCPUとチップセット、メモリを利用することで省スペースなボディへの収納を可能としつつ、比較的発熱が少ないデータストレージにはデスクトップ向けの3.5インチHDDを搭載し、ノートPCと比べてはるかに大容量のストレージ領域を確保するのもポイントだ。

photophotophoto CPUにはモバイル向けのCore i5-2410M(2.3GHz)を採用する。高負荷時に安全な範囲で動作クロックを上昇させるIntel Turbo Boost Technology 2.0、省電力機能のEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)を搭載しており、必要な時だけ動作クロックを上げて(最大2.9GHz)高速に処理する一方、アイドル時や低負荷時は逆に動作クロックと電圧を下げて消費電力を節約する。グラフィックス機能は、CPU統合のIntel HD Graphics 3000となる。従来のIntel HD Graphicsに比べて大幅に描画性能を向上させつつ、ハードウェアエンコーダを含む高機能なメディア処理機能「Intel Quick Sync Video」を内蔵し、対応ソフトでは動画のエンコード/トランスコードが非常に高速に行える

 評価機である最上位モデルのVN790/ESの搭載CPUはCore i5-2410M(2.3GHz)だ。基本動作クロックは2.3GHzだが、Intel Turbo Boost Technology 2.0により、高負荷時に最大2.9GHzまで自動で動作クロックが上がり、高速に処理できる。さらに1コアにつき2スレッドを取り込んで同時に処理するHyper-Threading Technologyにも対応しており、2コアで合計4スレッドの同時実行が可能となっている。

 チップセットはIntel HM65 Express、グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphics 3000を利用する。メインメモリはPC3-10600対応のSO-DIMMを4Gバイト(2Gバイト×2枚)、データストレージは2Tバイトの3.5インチSerial ATA対応HDD(回転速度5400rpm)、光学ドライブは、BD-R DL(2層)の最大6倍速書き込み、BD-RE DL(2層)の最大2倍速書き換えなどに対応した記録型Blu-ray Discドライブを右側面に内蔵する。

 搭載インタフェースは、本体左側面にマルチメモリカードスロット(SDXC対応SDメモリーカード、PRO-HGデュオ対応メモリースティック)、IEEE1394(4ピン)、マイク入力/ヘッドフォン出力、そして新世代の高速インタフェースであるUSB 3.0を備える。このUSB 3.0ポートはPCの電源オフ時も電力を供給する「パワーオフUSB充電」対応端子となっており、携帯電話やスマートフォン、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機などの充電に便利だ。

photophotophoto 本体側面は、使用頻度の高いメモリカードリーダーやUSB 3.0、光学ドライブ、明るさ調整スイッチ、イヤフォン端子などを搭載する。裏面にはテレビアンテナ端子や有線LAN、USB 2.0×4があり、接続しっぱなしの機器やケーブルを接続する時に活用できる。B-CASカードスロット(標準サイズ)やメモリスロットは裏面のサービスカバーを外してアクセスする。ちなみに今後、SIMカードサイズのminiB-CASカードスロットを用いるならば、もう少し小型・薄型化にも期待できそうだ

 本体右側面には、ミュートボタン兼ボリューム調整ダイヤルとUSB 2.0を1基搭載。背面には4基のUSB 2.0のほか、テレビアンテナ入力(地デジ/BS、110度CS)、DC入力、有線LAN(1000BASE-T)と、ケーブルを常時接続させておく端子がまとめられている。上位のVALUESTAR Wシリーズと異なりディスプレイの入出力端子は装備されないため、家庭用ゲーム機の画面表示など、外部ディスプレイとしては使えないが、基本的なPCとしては不足ない内容だ。

 なお、通信機能は1000BASE-T対応の有線LANのほか、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANも備えているので、ブロードバンドルータから離れた場所にあるプライベートルームでも安心してインターネット接続環境が整えられる。OSには64ビット版のWindows 7 Home Premiumを、オフィススイートにはWord、Excel、Outlook、OneNote、PowerPointを包括したOffice Home and Business 2010もプリインストールする。


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