グラフィックスカード売り場で話題を集めていたのは、PowerColorの2モデル。1つはRadeon HD 6870を2基搭載した「AX6870X2 2GBD5-2DH」だ。価格は4万8000円弱。Radeon HD 6000ファミリーではHD 6970に近いGPUを2基セットで使う「HD 6990」がデュアルGPUモデルとしてラインアップされているが、AX6870X2 2GBD5-2DHはPowerColorが独自でHD 6870をデュアル構成に仕上げている。コアクロックは900MHzで1050MHz動作のDDR5メモリは256ビットの幅で2基用意。カード長は292.1ミリだ。
ツートップ秋葉原本店は「HD 6990ほどの性能はいらないけど、ミドルレンジの上位でマルチGPUを楽しみたい人にちょうどいいんじゃないかと思います。HD 6870カードを2枚使う手もありますけど、そこはまあ・・・…面白い選択肢が出てきたということで」と控えめにプッシュしていた。
もう1台は、HD 6950を搭載する「AX6950 2GBD5-PPVG2」だ。価格は3万1000円前後。HD 6950をオーバークロックしており、コアクロック850MHz/メモリクロック1300MHzで動作する(標準仕様は800MHz/1250MHz)。2基あるファンの角度を手動で調整できるオリジナルクーラーを採用しているのが特徴だ。
ドスパラ パーツ館は「角度を外側にすることで、排気の向きや勢いが調整できるのがポイントですね。フロントからの吸気を受けやすくしたり、底面からの空気を正面から受け止めたりするなど、構成に最適化できます」と解説する。
こうしたオーバークロック仕様のグラフィックスカードは、オリジナルクーラーの評判も売れ行きに大きく関係するようだ。クレバリー1号店は「ひと昔前はHIS、最近ではMSIの独自クーラーが話題を呼びました。PowerColorもこのクーラーを定番化させることでヒットを狙っているんじゃないでしょうか。少なくとも、それだけ気合いを入れたモデルだということは間違いないでしょう」と関心を寄せていた。
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