AMDが12月に発表したLlanoの新モデル“Llano Refresh”については、こちらの記事で紹介しているが、ここでも主要なスペックを確認しておこう。今回登場した「A8-3870K」と「A6-3670K」は、それぞれのクラスで、従来最上位クラスの動作クロックを向上したモデルだ。A8-3870Kが3.0GHz、A6-3670Kが2.7GHzというのは、A8-3850、および、A6-3650からそれぞれ100MHzアップしている。一方で、統合したグラフィックスコアの更新はなく、Radeon Coreの数はそれぞれ400基と320基、名称はRadeon HD 6550DとRadeon HD 6530Dで、グラフィックスコアの動作クロックも600MHz、443MHzと変わらない。
型番 | A8-3850 | A6-3650 | A8-3870K | A6-3670K |
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開発コード名 | Llano | Llano | Llano | Llano |
コア数 | 4基 | 4基 | 4基 | 4基 |
スレッド数 | 4スレッド | 4スレッド | 4スレッド | 4スレッド |
動作クロック | 2.9GHz | 2.6GHz | 3GHz | 2.7GHz |
L1キャッシュ | (64KB+64KB)×4 | (64KB+64KB)×4 | (64KB+64KB)×4 | (64KB+64KB)×4 |
L2キャッシュ | 1024KB×4 | 1024KB×4 | 1024KB×4 | 1024KB×4 |
プロセスルール | 32ナノメートル | 32ナノメートル | 32ナノメートル | 32ナノメートル |
TDP | 100ワット | 100ワット | 100ワット | 100ワット |
DDR3メモリ | 1866MHz | 1866MHz | 1866MHz | 1866MHz |
メモリチャネル数 | 2 | 2 | 2 | 2 |
グラフィックスコア | Radeon HD 6550D | Radeon HD 6530D | Radeon HD 6550D | Radeon HD 6530D |
グラフィックスコアクロック | 600MHz | 443MHz | 600MHz | 443MHz |
DirectX | 11 | 11 | 11 | 11 |
ソケット | FM1 | FM1 | FM1 | FM1 |
Radeon Cores | 400基 | 320基 | 400基 | 320基 |
そのほかにも仕様に変更がないA8-3870KとA6-3670K。だが、型番末尾についた「K」がポイントになる。インテルが、Core i7-3930KやCore i7-2700Kなどで用いているのと同様に、オーバークロックに関して「アンロック」的意味を持つ「K」だ。Bulldozer世代の「FXシリーズ」が、すべてのモデルでアンロックをサポートする一方、APUでは、今回のA8-3870KとA6-3670Kだけがアンロック対応となる。
従来モデルのA8-3850は、FSBを変更するオーバークロックはできたものの、CPUの倍率変更はできず、グラフィックスコアのコアクロックも固定だったが、A8-3870KとA6-3670Kはどちらも変更可能になっている。“Kな新モデル”の登場で、Llanoにおけるオーバークロックの幅が一気に広がることになる。(記事掲載時、2次キャッシュメモリの容量で誤りがありました。おわびして訂正いたします)
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