既報のとおり、インテルの新世代チップセット「Intel Z77 Express」と「Intel H77 Express」、「Intel B75 Express」を搭載したマザーボードが4月8日0時1分に販売解禁となった。
ツートップ秋葉原本店が深夜販売を決行したほか、ほかのショップも8日の通常営業開始時から、50種類近くの新製品を一斉に売り出している。8日までに確認できたメーカーは、ASUSTeKとASRock、MSI、ギガバイト、ECS、インテルの6社。価格はZ77マザーが1万円前後から4万円弱、H77マザーが8000円前後以上、B75マザーが7000円前後以上となる。アキバ全体ではそれぞれの在庫は潤沢といえる。
Z77/H77/B75マザーはZ68を含む“インテル6シリーズ”の後継で、従来どおりソケットはLGA 1155に対応し、Sandy Bridgeと次世代CPU「Ivy Bridge」が組み合わせられる。3チップセットともにUSB 3.0をネイティブサポートするほか、H67後継のH77は前世代でZ68のみが使えた「Intel Smart Response Technology(ISRT)」が利用可能になっている。また、ビジネス向けのB75はPCIがネイティブで利用できるなど、前世代を踏襲しつつも全体的に機能性を充実させた仕様になっている。
そのうえで初回からZ77マザーでも1万円以下のモデルが投入されるなどリーズナブルさもあり、順調な滑り出しを期待するショップが多かった。ソフマップ秋葉原本館は「予想したよりもお買い求め安い価格帯で登場するようなので、スムーズな新旧交代になると思います。これから一式そろえたいという人には、すんなり選ばれる気がします」と話していた。
また、初回からメーカーの個性が際立っていることを見所に挙げるショップもいくつかあった。PC DIY SHOP FreeTの猪狩氏は「基本的なところはIntel 6世代から大きくは変わっていないので、それだけに過去に培ったノウハウをしっかり引き継いだうえで進化させたモデルも多いです。発熱しにくいならMSIで、SATAポートがたくさんほしいならASRock。SSDをHDDのキャッシュにするISRTを使いたいなら、mSATAモデルが充実したギガバイトがオススメですし、Wi-Fiを使いたいならASUSTeKのレギュラーシリーズが選び放題という感じです。どんなマシンを作るかによって最適なモデルがくっきり見えてくる状態なので、選びがいはかなりあると思いますよ」と解説する。
加えて、将来のCPUの載せ替えの有無によっても選び方が変わってくるようだ。ツートップ秋葉原本店の深夜販売イベントの様子を見に来ていた別の店舗のスタッフは「Ivy Bridgeの登場はもうちょっと後ですし、初回はどれだけ供給されるか不透明な状況です。なので、PCI Expressの構成などにそこまでこだわらないなら、Sandy Bridgeとの組み合わせでずっと使い続けるという選択肢も全然アリでしょう。そういう意味ではB75マザーはかなり狙い目です。実際、割り切った構成のマシンを作るためにB75マザーを買っていく人は初回から多いと思いますよ。将来の載せ替えも検討するなら、普通にZ77マザーですけどね」と分析していた。
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