IT/エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2012」富士通ブースで、国内未発表のWindows 8搭載モデルが参考展示されていた。
これらは2012年10月のWindows 8リリース前後に発表、発売される2012年PC秋冬モデルとして展開するものとみられるが、10月2日現在はまだ国内未発表。詳細仕様は非公開、展示ケースに入れられたまま触れることは許されなかった。
展示されていたのは、14型サイズのUltrabook「FMV LIFEBOOK UH」(と思われるシリーズの)のWindows 8搭載版、光学ドライブを内蔵する「FMV LIFEBOOK SH」(同)のかなり薄型化したWindows 8搭載版、エイサー「Eee Pad Transformer」シリーズのような着脱・分離スタイルを採用するモデル、ARROWS Tabブランドを冠した薄型スリムWindows RT(?)タブレットの4モデルとなる。
富士通製Windows 8搭載PCのタッチ/ノートPCスタイルの使い分けは、ソニー「VAIO Duo 11」や東芝のようなヒンジのギミックではなく着脱・分離スタイルで展開する考えだ。本体およびタッチディスプレイを操作の基本とし、ドッキングステーションとしてキーボードやインタフェース類を活用するイメージのようだ。
このスタイルは、外出時と屋内利用時、タッチとPCスタイルの使い分けがしやすい半面、本体(ディスプレイ部)にもキーボード部にもバッテリーを要する(キーボード部にはバッテリー非搭載かもしれないが)ので、総重量がややかさんでしまう。果たして可変PCは国内でどんなスタイルが受け入れられるだろうか。
それより一回り小型となるWindows 8タブレットの参考展示モデルは、“ARROWS Tab”のロゴが裏面に配置されており、個人向けノートPCブランドであるFMV LIFEBOOKとは異なるブランドで展開するモデルであることが伺える。ARROWS Tabは通信キャリアが販売する3G/LTE搭載タブレットとして展開するモデルのほか、無線LANモデル「ARROWS Tab Wi-Fi」として単体販売されていたりもする。展示機の仕様は不明だが、先日発表されたコードネーム:Clover Trailの新世代Atom+Windows RT+薄型+防水+軽量+15時間クラスのバッテリー動作性能+数万円台前半と安価──など魅力的なスペックを備えてくれればいいなという妄想するにとどめることにする。
ともあれ、Windows 8とともに、コンバーチブルあるいはハイブリッドなどと称する新スタイル/新基軸のモデルが確実に増える流れだ。ユーザーはどんな可変スタイルが自分に合うか、細分化するニーズに沿ったラインアップにおいてはスマートフォンやタブレット、ノートPCといったカテゴリ分けの垣根も越えそうであり、いわゆる“Windows 8搭載PCを購入する”としても、今後はこれまでより喜ばしくも悩ましい選択を迫られることになりそうだ。
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