先に紹介したように、VAIO Tap 20は3つの店頭モデルに加えて、直販サイトのソニーストアに、基本スペックなどの構成を細かくカスタマイズできるVAIOオーナーメードモデルも用意されている。
今回はこのVAIOオーナーメードモデル(SVJ2021AJ)から、CPUを最高のCore i7-3667U(2.0GHz/3.2GHz)に強化しつつも、メモリは4Gバイト(4Gバイト×1)、ストレージデバイスは500GバイトのHDDに限定することにより、性能と価格のバランスを図った構成(直販価格は11万4800円)で各種ベンチマークテストを行なった。
※記事初出時、メモリを8Gバイトに強化したとありましたが、以下のテスト結果は4Gバイトメモリ構成のものでした。おわびして訂正いたします(2013年1月25日22時/PC USER編集部)
Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアについては、Core i7-3667U(2.0GHz/3.2GHz)を搭載した構成のため、プロセッサの7.2が突出して高い。最も低いスコアはグラフィックスの4.6だが、Windows 8を軽快に操作できる十分な性能が確保されている。さらにレスポンスを高速化したいならば、ストレージにSSDを搭載するのも手だ。
各ベンチマークテストのスコアを見ると、同様のスペックを持つモバイルノートPCに比べて若干譲る結果となったが、一般的な利用でパワー不足を感じる場面はほとんどなかった。3Dグラフィックス性能は、第3世代Core(開発コード名:Ivy Bridge)のCPUに統合されたIntel HD Graphics 4000を搭載する標準的なノートPCと同程度といったところだ。
なお、今回テストした試作機では、恒例のベンチマークテストのうち、PCMark 7およびPCMark Vantageが正常に動作しなかったことから、スコアを割愛している。
VAIO Tap 20のベンチマークテスト結果 | |||
---|---|---|---|
ベンチマークテスト | 設定 | スコア | |
3DMark Vantage | Entry | 3DMark | 11272 |
GPU | 11794 | ||
CPU | 9950 | ||
3DMark Vantage | Performance | 3DMark | 2838 |
GPU | 2293 | ||
CPU | 9904 | ||
3DMark06 | 1024×768 | 3DMarks | 4700 |
SM2.0 | 1429 | ||
HDR/SM3.0 | 2024 | ||
CPU | 3792 | ||
MHFベンチマーク【絆】 | 標準設定 | 1883 | |
ストリートファイターIVベンチマーク | 標準設定 | 8430(41.69fps) | |
ストリートファイターIVベンチマーク | 高負荷設定 | 6227(27.97fps) | |
続いてBBench 1.01(海人氏・作)でバッテリー駆動時間の検証も行なった。BBench 1.01は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」の設定、PCは無線LANに常時接続、電源プランは「バランス」、液晶ディスプレイの明るさは40%という条件でテストを行なったところ、バッテリー残量5%で休止状態へ移行するまで、2時間55分だった。
試作機に搭載されていたバッテリーはVAIOの他機種でも採用の多いVGP-BPS21(10.8ボルト/3500ミリアンペアアワー)で大容量タイプへの交換はできないが、3時間近い実利用が可能なら、まずまず合格点だろう。オプションとして同型のバッテリーも用意されている。なお、ACアダプタは本体サイズから考えれば小型で、設置や収納のじゃまになることはないだろう。
動作音については、大柄な本体に低消費電力のモバイルプラットフォームを採用していることもあってか、基本的には非常に静かだ。
デスクトップスタイル時の背面上部にスリットがあいており、ここから排気熱と風切り音が出てくる構造だが、ベンチマークテストや動画のエンコードなど特に高い負荷のかかった状態でなければ、通常の使用中でも、耳を近づけてもほとんど聞こえないほどだ。家人が寝静まった深夜に起動しても十分満足できる範囲で、総じて満足度は高かった。
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