タッチ対応で“さらにできるようになった”13.3型Ultrabook――「VAIO Tシリーズ13」実力診断直販モデルは4万9800円から(2/4 ページ)

» 2013年01月09日 11時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

ストレージはISRT対応、直販モデルは高性能な構成も

 基本スペックは先代の13.3型店頭モデル「SVT13119FJS」をほぼ継承しており、開発コード名「Ivy Bridge」こと、「第3世代Coreプロセッサー・ファミリー」を採用する。

 CPUは先代に続き、Core i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz/3次キャッシュ3Mバイト)を搭載。Ultrabookでは採用例の多いデュアルコアCPUで、Hyper-Threadingに対応し、4スレッドの同時実行が可能だ。基本動作クロックは1.7GHzだが、Turbo Boost 2.0(TB)により高負荷時は最大2.6GHzで動作する。TDP(熱設計電力)が17ワットと低い低電圧なCPUだ。グラフィックス機能はCPUに統合されたIntel HD Graphics 4000を利用する。

 チップセットはIntel HM77 Expressを搭載。メモリは低消費電力のDDR3L SDRAMを採用している点は従来通りだが、PC3L-10600(DDR3L-1333)からPC3L-12800(DDR3L-1600)へと速度は高速化した。4Gバイトをオンボードで標準搭載しているうえ、底面にはSO-DIMMの空きスロットが1基用意されており、8Gバイトまで増設できる。

CPU-Zの情報表示画面。CPUには超低電圧版のCore i5-3317Uを採用する(画像=左/中央)。デュアルコアでHyper-Threadingに対応しており、4スレッドの同時実行が可能だ。定格クロックは1.7GHz、Turbo Boost 2.0により、高負荷時は最大2.6GHzで動作する。メモリは4GバイトのDDR3L-1600(PC3L-12800)をオンボードで搭載(画像=右)。シングルチャンネル動作のため、メモリ帯域は12.8Gバイト/秒だ。直販モデルで6Gバイト(2Gバイト+4Gバイト)、または8Gバイト(4Gバイト×2)の構成を選択すれば、デュアルチャンネル動作となる

データストレージには、ISRTによるキャッシュ用SSDとHDDのハイブリッド構成を採用。ISRTの設定は「インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー」のユーティリティで確認できる

 データストレージは、Intel Smart Response Technology(ISRT)によるキャッシュ用SSD(mSATA)とHDD(Serial ATA/5400rpm)のハイブリッドストレージを採用。容量はキャッシュ用SSDが32Gバイト、HDDは500Gバイトとなっている。単体のSSDほど高性能ではないが、HDDより高速な仕様で、コストを抑えつつ、レスポンスのよさと大容量を両立できる点がメリットだ。独自の高速起動/低消費電力ソリューション「Rapid Wake + Eco」も引き続き搭載している。

 通信機能は、1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(最大送受信150Mbps)、Bluetooth 4.0+HSを備えている。WiMAXやLTEといったオプションは、用意されていない。

 ボディの左右には、USB 3.0(電源オフでの充電対応)とUSB 2.0が1基ずつ、SHXC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO デュオ共用スロット、HDMI出力、アナログRGB出力、ヘッドフォン出力といった端子が並ぶ。液晶ディスプレイの上部には、高感度撮影に強い"Exmor for PC" CMOSセンサーを採用した有効画素数131万画素のWebカメラを搭載する。

 バッテリーの左右にはステレオスピーカーを内蔵。音量増強技術により内蔵スピーカーの音圧を強める「xLOUD」、音響特性の補正で自然な音声を再現する「Clear Phase」といった音響効果をサポートし、Ultrabook内蔵の小型スピーカーながら音質面にも配慮している。

前面の左右にスピーカーを配置(写真=左)。背面は液晶ディスプレイのヒンジ部で、液晶ディスプレイを開くと下側に回り込んでスタンドとなる(写真=右)

左側面にUSB 3.0、USB 2.0、ACアダプタ接続用のDC入力、排気口を搭載する(写真=左)。右側面には、ヘッドフォン出力、SHXC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO デュオ共用スロット、HDMI出力、アナログRGB出力、有線LANが並ぶ(写真=右)

VAIO Tシリーズ13(SVT13129CJS)のデバイスマネージャ画面

 プリインストールOSは64ビット版のWindows 8だ。オフィススイートとしてMicrosoft Office Home and Business 2010を導入している。

 ソニー独自のアプリとしては、写真や動画の管理・編集を行う「PlayMemories Home for VAIO」、シンプルなUIでショートムービーが手軽に作れる「VAIO Movie Creator」、FacebookやTwitterの投稿、ニュースサイトの情報をまとめて表示できる「Socialife」、ホームネットワーク上のテレビ録画ファイルなどを再生するDTCP-IP対応のDLNAプレーヤー「VAIO ホームネットワークビデオプレーヤー」などを用意する。「nasne」と組み合わせることで、ワイヤレスでのテレビ視聴・録画も可能だ。

素材、テンプレート、BGMをステップに従ってタッチで選ぶだけで、ショートムービーが作成できる「VAIO Movie Creator」(画像=左)。Xperia Tablet Sにも採用されているSNS/ニュース閲覧・管理アプリ「Socialife」(画像=中央)。「nasne」に対応した3波デジタル放送の視聴・録画アプリ「VAIO TV with nasne」も用意している(画像=右)

 なお、ソニーストアで購入できるVAIOオーナーメードモデル「SVT1312AJ」では、より高性能なCPUのCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz/3次キャッシュ4Mバイト)や、低価格なCore i3-3217U(1.8GHz/TB非対応/3次キャッシュ3Mバイト)が選べる。メモリは2Gバイトから8Gバイトまで、ストレージは320GバイトのHDDや128G/256G/512GバイトのSSD(Serial ATA 6Gbp)、液晶ディスプレイはタッチパネル非搭載のものも選択可能だ。

 ソフトウェアについては、64ビット版のWindows 8 Pro、Adobe Photoshop Elements 10、Adobe Premiere Elements 10、Office Professional 2010、Office Personal 2010、Adobe Acrobat X Standard、ATOK 2012などが用意されている(オフィススイートなしの構成も選択可)。

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