アップグレードアシスタントは、アップグレード対象となるWindowsマシンのOS環境を調べて、ハードウェアの適合状況やインストール済みアプリケーションの互換性を報告し、Windows 8の購入からダウンロード、セットアップまでの手順をこなしてくれるセットアップツールだ。まずはMicrosoftの「Windows 8 へのアップグレード」にアクセスして、アップグレードアシスタントをダウンロードする。ダウンロードしたファイルを実行すると、アップグレードアシスタントが互換性チェックを始め、その診断結果をユーザーに示してくれる。
互換性リポートの確認が終わると、次にアップグレードインストールで引き継ぐ内容を確認する。「Windowsの設定、個人用ファイル、アプリ」「個人用ファイルのみ」「何も引き継がない」の選択肢を示すので、自分の希望に合った項目を選ぶ。なお、アップグレード元のOSによって、ここで選択可能な項目が変わってくるので注意したい。詳細はすでに掲載した記事で説明しているが、引き継げる環境の種類をもう一度確認しておこう。
OS移行によって引き継げるデータの種類 | |||
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移行元OS | 個人ファイル | Windows設定 | アプリケーション |
Windows 7 | ○ | ○ | ○ |
Windows Vista | ○ | ○ | × |
Windows XP | ○ | × | × |
ここで、アプリケーションやWindowsの設定を引き継がない場合、Windows 8のインストール後に各種再設定やアプリケーションの再インストール作業が必要になる。ただし、アップグレードインストールで何も引き継がなかった場合でも、従来のファイルそのものは保管するので、個人用ファイルなどは後から復活が可能だ。それでも心配な場合は、あらかじめ必要ファイルのバックアップを取得しておく。
ここから先はWindows 8の購入プロセスに入る。画面の手順はWindows 7 Professionalを使って1月31日以前に行った作業であることを了承いただきたい。購入可能なエディションの一覧を表示して、次にWindows 8本体をダウンロードのみで済ませるか、あるいはDVDのパッケージメディアを購入するかの選択が出現する。ダウンロードを選択した場合、サイズが2Gバイト程度のファイルをダウンロードすることになる。
オンライン購入で利用できる支払い方法は、クレジットカード、または、PayPalのいずれかとなる。作業の途中でプロダクトキーを表示するのでメモしておこう。メールアドレスにも別途送信されてくるが、失念しても、誤ってメールを削除してもプロダクトキーは再発行しないので注意してほしい。
ダウンロードが完了すると、「今すぐインストール」「メディアを作ってインストール」「後でデスクトップからインストール」から選ぶことになる。今すぐインストール以外は、いったんアップグレードアシスタントを終了してからインストールを行う点で共通だ。ただ、できることなら“保険”をかけるつもりで「メディアを作ってインストール」を選択したい。USBメモリ、または、DVD書き込みが可能なドライブを使って、ダウンロードしたファイルを外部メディアに保存する。USBメモリの場合は4Gバイト以上の容量が必要になる。DVD利用の場合はISOファイル形式でデータを用意するため、いったんHDDに保存して、後からメディアに書き込むことも可能だ。
以上がアップグレードインストールにおける初期手順だ。ここから先はアップグレードインストールとクリーンインストールでの手順は共通となる。両者の違いに触れつつ、残りの手順を次回はまとめて覚えよう。なお、これまで紹介してきたWindows 8の各種テクニックや、Windows 8搭載PCの新製品情報なども、こちらの特集ページにまとめているので、あわせて参考にしていただきたい。
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