U3014のようなハイエンドモデルは、今後デルの中核を担う製品群になるという。デルは2013年2月下旬に、映像編集向きのスペックを持つシリーズ「Dell Graphic Pro」を発表したが、同シリーズはグローバルではなく日本独自の取り組みだという。
同社コンシューマー&スモールビジネス事業本部 営業戦略・企画 担当部長の浜田裕之氏は「昨今、デジタル一眼レフカメラやフルHD対応ビデオが普及し、さまざまな人が動画共有サイトへ投稿するようになった。個人のお客様でもプロレベルの作業環境を求めるユーザーが増えてきた」と新シリーズ立ち上げの背景を説明した。同社のハイエンドモデルを、クリエイター向けの製品だとブランディング(イメージ付け)する狙いもあるという。


同社の製品の中でも、高性能な個人向け製品群を「Dell Graphic Pro」シリーズと名付けた(写真=左)。個人ユーザーでもプロ並みの環境を整えたいというニーズが高まっているという(写真=中央)。Dell Graphic Proのラインアップ(写真=右)Dell Graphic Proは、第3世代Core i7や大容量メモリに加えて外部GPUを搭載するマシンが対象で、ラインアップにはワークステーション「Precision」シリーズも含まれている。「この取り組みがワークステーション製品を個人向けに売っていることをアピールする機会になればいい。最近はゲーミングPCの「Alienware」シリーズやUltrabookに注力していたが、Dell Graphic Proはこれ続く3本目の柱となる」と浜田氏はアピールした。
また、Dell Graphic Proシリーズは、Adobe製ソフトのバンドルキャンペーンを行うなど、アドビシステムズとの協力体制があることも特徴だ。発表会では、アドビシステムズ マーケティング本部デジタルメディア第2部マネージャの岩本崇氏が登壇し、PrecisionとU3014を使って、画像編集のデモを行った。


製品デモを行ったアドビシステムズ マーケティング本部デジタルメディア第2部マネージャの岩本崇氏(写真=左)。紙媒体の制作/編集作業において、印刷物(特にA3サイズ)の色合いを画面上で確認できることをアピール(写真=中央)OSDのメニューをPC側で操作する「Dell Display Manager」内の画面分割機能「Easy Arrange」を紹介した。画面の表示領域を仮想的に分割し、アプリケーションのウィンドウを分割した領域の最大サイズに合わせられる(写真=右)アドビにとってデルとのコラボレーションは、大きなメリットがあるという。「デルはハイスペックなPCと(カラーキャリブレーションに対応する)ハイスペックなディスプレイの両方を取り扱う数少ない企業。我々が望む利用シーンを訴求しやすい」と岩本氏)という。浜田氏も「PC、ディスプレイ、そしてアプリケーション。三位一体となって市場を開拓していく」と意気込みを見せた。


DELL Power
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