CFD販売から登場した「S6TNHG5Q」は、東芝の最新SSD「HG5d」を採用したシリーズだ。半導体事業、ストレージ事業における長年の実績から、東芝のブランドに対するユーザーの信頼は厚い。SSD事業においてもOEM中心に早期から高い実績を挙げており、ベテランユーザーを中心に、東芝製であることに強い安心感、大きな魅力を感じるユーザーは少なくない。最新モデルである本製品も、秋葉原などでは発売直後から販売好調で、すでに人気商品となっているようだ。今回、128Gバイトモデルを入手することができたので、性能や消費電力を検証していこう。
7ミリ厚のボディは、明るいシルバーの金属製カバーを採用しており、公称値で約49グラム(実測48グラム)とSSDとしても非常に軽量だ。内部の基板片面にコントローラとNANDフラッシュメモリが4つ実装されている。基板上にはさらにNANDフラッシュ4つ分とDRAM用と思われる空きパターンが1つある。
コントローラには「TOSHIBA」のロゴとともに「MARVELL TC58NC5HA9GST」とプリントされており、Marvellベースのコントローラであると推測できる。NANDフラッシュメモリには「TOSHIBA」「TH58TEG8CDJBASC」「NL5419」などの文字列が見える。東芝のHG5dシリーズのデータシートからこれは東芝の19ナノメートルプロセスルール製造のMLC NANDフラッシュメモリであることが分かる。なお、基板の裏面には何も実装されていない。

コントローラのプリントは、上段から「TOSHIBA」「MARVELL TC58NC5HA9GST」「NFR9120.2JW」「1305 A3P」「TW」(写真=左)。東芝製19ナノメートルプロセスルール製造のMLC NANDフラッシュメモリを4枚実装している。チップ上のプリントは上段から「TOSHIBA」「TH58TEG8CDJBASC」「NL5419」「TAIWAN」「13089AE」(写真=右)S6TNHG5Qシリーズのスペックは下の表にまとめた。CFD販売のWebサイトに記載されていないMTBFと消費電力などについては、東芝HG5dシリーズのデータシートから補完している。ランダムアクセスの数値が公開されていないので何ともいえないところはあるが、シーケンシャルリード/ライトとも現行SSDとしてトップクラスの数字ではある。
特に128Gバイトモデルでシーケンシャルライト490Mバイト/秒というのは目を引く。同じシリーズのSSDでもシーケンシャルライトの性能が容量によって異なることはよくあることだが、性能が低い傾向にある120Gバイトクラス以下の小容量モデルの中、貴重な存在といえる。
| CFD-S6TNHG5Qシリーズ | |||
|---|---|---|---|
| 容量 | 128GB | 256GB | 512GB |
| インターフェイス | Serial ATA 6Gbps | ||
| NANDフラッシュメモリ | TOSHIBA 19nm MLC NAND Flash | ||
| シーケンシャルリード | 530MB/s | ||
| シーケンシャルライト | 490MB | 500MB/s | |
| 4KBランダムリード(QD32) | 非公開 | ||
| 4KBランダムサイト(QD32) | 非公開 | ||
| 平均故障間隔(MTBF) | 150万時間 | ||
| 総書き込み容量(TBW) | 非公開 | ||
| リード時消費電力 | 2.7W | 3.1W | 3.3W |
| ライト時消費電力 | 2.3W | 2.8W | 3.0W |
| アイドル時消費電力 | 65mW | ||
| 保証期間 | 3年間 | ||
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