深夜販売時のCPUの人気は、最上位の「Core i7-4770K」(3万7000〜3万9000円)を先頭に、「Core i7-4770」(3万3000〜3万5000円)と「Core i7-3770S」(3万3000〜3万4000円)が続く構図だった。
対応するマザーボードは3万円前後のハイエンド級と、「Z87E-ITX」(ASRock/2万3000円弱)などのmini-ITXサイズのZ87マザーに人気が集中。CPUは各店舗が十分な在庫を確保しており売り切れの懸念はなかったが、人気マザーは23時の時点でちらほら売り切れがみられた。
深夜販売時は伝統的にハイスペックなモデルが売れるが、最近はCore i7-3770Sのように高性能かつ省電力なモデルも匹敵する売れ方をみせるようになってきている。今回はその傾向が少し強まったようだ。
BUY MORE秋葉原本店は「mini-ITXサイズでも十分な性能が望めるようになってきたという自作全体のトレンドが関係しているでしょうね。小型ケースであまり発熱の大きいモデルは厳しいですから。とくにHaswellは長時間動かすマシンに向いているので、小型&省電力狙いのユーザーが普段以上に増えると思います」と語る。


ZOA秋葉原本店に並んだHaswell世代のCoreシリーズパッケージと、Z87/H87マザー(写真=左/中央)。BUY MORE秋葉原本店では、猪狩氏が作成した名物の解説POPが公開されている(写真=右)自作のトレンドや空気感も絶えず変化していくが、深夜販売時における街の雰囲気の変化も見逃せない。
最近の秋葉原は22時以降まで営業している店舗が増えており、飲み会帰りの会社員やサブカルイベント帰りの人などが往来を歩いている姿はごく当たり前になっている。0時ごろ、数人の集団が「これ何?」「自作パーツの深夜イベントらしいよ」と会話しながらPCパーツ通りを通りすぎって行った。深夜販売中も100%自作の街という空気感ではなくなってきている。
また、早朝販売を予定しているショップ前には、深夜販売イベントが始まる22時前から行列を作る人がみられた。大型セールの特価品を狙ういわばプロの購入者(いわゆる“行列屋”)だ。家電量販店がターゲットになることが多かったが、最近はPCパーツショップに並ぶことも珍しくなくなっている。
某ショップは「HDDやSSD、液晶ディスプレイなどに狙いをつけて並ぶ集団がいますね。限定5台とかだと、その人たちだけで終わってしまうということもあります。ルール違反しているわけでないのですけど、そのまま転売されるのはちょっと悲しいですよね……」と話していた。
シャッター前に段ボールを敷いてスマホを操っている男性に、狙っているCPUのモデルを聞いてみると、「日本語ワカラナイヨ」と返ってきた。それでも、何時から並んでいるかの質問には、21時ごろと答えてくれた。
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