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BenQ、“本気”のカラマネ対応液晶を投入──CAD/グラフィックス業務向けディスプレイ市場に参入

» 2013年09月12日 18時53分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

カラーマネジメント対応ディスプレイ「PG2401PT」

 ベンキュージャパンは9月12日、日本市場向けのプレス向け製品説明会を実施。個人向けに加え、CAD/CAM、グラフィックスといった特定業務シーンを対象にした法人/プロフェッショナル向けディスプレイ製品を投入し、特定業務/法人シーンにもアピールする考えを示した。

PG2401PT カラーマネジメント対応ディスプレイ「PG2401PT」。遮光フードも標準で付属する

 同日発表したカラーマネジメント対応液晶ディスプレイ「PG2401PT」はその主力を担うシリーズの1つ。グラフィックデザインや印刷業界といった、正確な色表現/カラーマッチングを求める業種、業務従事者をターゲットに展開する。

 PG2401PTはハードウェアキャリブレーションに対応し、ディスプレイ内の3D ULT(ルックアップテーブル)を直接調整可能。X-Riteと共同開発したキャリブレーションソフトウェア「Palette Master」も同梱し、G7をはじめとする世界標準規格に準拠したキャリブレーションが行える。


photo X-Rite「i1」シリーズなどのセンサーを使用し、ハードウェアキャリブレーションが可能

 液晶パネルは解像度1920×1200ドット表示に対応した韓LG製の10ビットIPS液晶パネルを採用。CMYK色域100%/Adobe RGB色域99%をカバーする広色域、10ビットパネルによる10億色以上の階調表現性、加法混色性能を高める14ビット3D LUTにより、美しく正確な色再現性となめらかなグレースケールの表示を可能とする。工場出荷時に個体の均一性、デルタE、ガンマカーブなどを示した詳細リポートも添付する。

 接続インタフェースはDisplayPort×1、Mini DisplayPort×1、HDMI×1、DVI-D×1、アナログRGB×1の各種映像入力端子とUSB×3。本体サイズは542(幅)×555.4(高さ)×254(奥行き)ミリ、重量は約7キロ。

 「ターゲット層に強いE社の製品に対抗したい。実力はもちろん、コスト面でも自信がある」(説明員)。発売は2013年10月30日。価格はオープン、想定実売価格は12万8000円(税込み)。

2560×1440ドット表示+フリッカーフリー対応のCAD/CAM業務向け「BL2710PT」

BL2710PT CAD/CAM業務向けの27型WQHD「BL2710PT」

 法人向けには、CAD/CAM業務向けに特化したモデル「BL2710PT」も投入する。

 BL2710PTは、解像度2560×1440ドット表示に対応する27型ワイドのAHVAパネルを採用し、広い作業空間と繊細な表示を可能に、さらにバックライトのフリッカー(ちらつき)を効果的に取り除き、目の負担を軽減する技術「フリッカーフリーバックライト」を搭載した点を特長とする。

 色再現性はsRGB比100%をカバー。画像補正技術「Senseye3」を用いた標準/動画/写真/sRGB/Ecoの各表示モードに加え、CAD図面データをより見やすく表示させる「CAD/CAMモード」や電子書籍/電子新聞といった文字列・eBook系コンテンツの表示に適した「閲覧モード」を新たに追加。画面の自動分割やオートピボットをサポートする独自ソフトウェア「Display Pilot」なども付属する。


photophotophoto 「CAD/CAM」専用の表示モードを搭載する(写真=左) 付属ソフトウェア「Display Pilot」でワンタッチ分割画面フィットが可能。回転対応の付属スタンドとともに自動ピボッドにも対応する

 視野角は上下左右178度、輝度は350カンデラ/平方メートル、コントラストは1000:1(DCR機能有効時 約2000万:1)、応答速度は12ms/Gray to Gray時は4ms。接続インタフェースはDisplayPort×1、デュアルリンクDVI×1、HDMI×1、アナログRGB×1の各種映像入力端子とUSB 3.0×2、USB 2.0×2、音声ライン入力×1。本体サイズは639(幅)×397(高さ)×259(奥行き)ミリ、重量は約8.2キロ。

 発売は2013年9月27日。価格はオープン、想定実売価格は7万5800円。

 「BenQの液晶ディスプレイは普及価格帯の主力モデルに加え、144Hz駆動対応/Black eQualizer搭載XL2420TEといったゲーマー向けモデルもおかげさまで指名買いがあるほど高い評価をいただいている。ゲーマー向け、今回のカラーマネジメント/CAD向けモデルも含め、ユーザーニーズに応じた特定用途特化型の展開は今後も推進したい。こういった部分は価格だけでない製品の付加価値につながると考えている」(説明員)


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