ARMでウシとヒツジがネットにつながるIOTの世界本題と関係ないですが顔文字に見えてしょうがない(1/2 ページ)

» 2013年12月05日 17時39分 公開
[長浜和也,ITmedia]

すべてのデバイスとセンサーをネットワークにつなげるためにARMがある

 ARMは、12月5日に同社の事業展開を紹介する説明会を東京で行った。コンシューマー市場では、スマートフォンやタブレットに搭載するモバイルプロセッサのコアとして知る人も多いARMだが、この説明会では、このところIT業界でよく聞くようになってきたキーワード「Internet Of Things」(IOT)をメインテーマに、これからビジネスと生活が大きく変化し、ARMが広い分野で貢献しておくことを訴えた。なお、ARMは12月6日(受付開始9時30分)に「ARM Technology Symposium 2013 Japan」を東京コンファレンスセンター品川で行い、基調講演やテクニカルセッションなどでアームとパートナー各社の最新情報を紹介する。

 ARM グローバル&コマーシャルデベロップメント担当エグゼクティブ バイスプレジデントのアントニオ・ヴィアナ氏は、ARMを採用するモバイルデバイスが、これまでのようにただ文字を入力したりデータを送受信するだけではなく、よりパワーを必要とする高度な処理が可能になっていると述べた上で、現在、多くの市場はモバイルデバイスのコネクティビティから大きな影響を受けていると語った。

 現在、全世界でARMを搭載したスマートフォンのユーザーは10億人を超え、搭載するスマートフォンの台数は20億台を超えている。モバイルデバイスで送受信するデータ量は2018年までに12倍となり、LTE接続も10倍になるという調査会社の予測を紹介したヴィアナ氏は、この急激に成長する分野に参入する企業も多くなっており、ARMにとってチャンスだが、その一方で課題も多くなってくるとしている。

 この、モバイルデバイスのネットワーク接続が急激に増加していることは、あらゆる市場に影響を与えるというが、その典型的な例としてヴィアナ氏は車載デバイス業界を挙げている。すでに車は安全性に関連する機能や装備はかなり高度なことができるようになっており、そのおかげで事故による死亡率も下がっているという。

 その一方で、モバイルコネクティビティを考えると、情報の取得と活用、センサー情報の利用、運転の時間をより楽しめるようにする工夫などで、さらに進化する可能性が自動車業界全体を支えているという考えを示した。そこでは、周りの車両の位置や自分の車の位置をセンサーでただ検知するだけでなく、インテリジェンスシステムに接続することで、道路状況などが利用できるようになる。

なんでもかんでもインターネットにつながるIOT環境の到来で、モバイルデバイスで扱うデータ量は2018年には2012年の12倍に達するという(写真=左)。最近になってモバイルコネクティビティを訴求する車載デバイスもただ接続するだけでなく、センサーやネットワークから得たデータをいかにして役に立つ情報としてユーザーに提供できるかが重要になってくる(写真=右)

 ただ、すべてのデバイスがネットワーク接続する「IOT」の時代になると、実際にすべてのデバイスが接続したときにどのぐらいの規模になるのかを知ることで、ビジネスや生活が変わってくるとヴィアナ氏は語る。「IOTが社会に与える影響は大きく、モノが単につながるだけでなく、ビジネスと生活を変えてしまうほど衝撃的な影響を与えるだろう」(ヴィアナ氏)

 IOTを実現するためのソリューションが必要になるが、そのソリューションを提供できるのか否かが参入する企業にとってチャンスをものにする違いになるという。ヴィアナ氏は、IOTはその進化の過程で多くの業界に影響を与え、ときにはこれまでITに関係なかった新しい業界も加わっている。

 その例としてヴィアナ氏は、製造業、運送業、エネルギー供給業、そして、健康医療業を挙げた。運送業では、これまでのGPS位置情報だけを使うシンプルなトラック配送システムから、IOTで各種センサーも接続してデータを利用することで、GPSによる追跡だけでなく、積荷管理のため「温度の制御」も可能になると説明する。

 一方、IOTを実現するための課題の1つとして、ITとは関連のない人口分布の偏りを挙げ、中国で今後新たに4億人が都市部に居住すると予測しているが、その人口増加を受け入れる整備された都市が存在せず、それが運送業にとって大きな問題となると説明した。同様に、エネルギー業界では、生産するエネルギーの量だけでなく、効率化を図る必要がある。

 このような多岐にわたる問題を解決してIOTを実現するために、ヴィアナ氏は協業が重要で、そのためにARMではパートナー企業を重視して、あらゆる変化に対応するため幅広い領域をカバーしていくという考えを示した。「今後もARMは省電力に注力していく。ソリューションを提供し続けてパートナー企業の期待に応え、問題を解決していく」(ヴィアナ氏)

ヴィアナ氏がIOTの導入で変わる業界として挙げる製造業と運送業とエネルギー供給業と健康医療業(写真=左)。IOTでその姿を大きく変えることができる一方で、実現のために課題も多い。その解決にARMの技術と製品が貢献すると訴える(写真=右)

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