ベンチマークテストの結果は非常に優秀で、公称値通り、あるいはそれ以上のスコアを出すテストも多くあった。公称値のインパクトそのままの高性能が実証されたと言える。ここ1〜2年のSSD市場はどちらかといえば低価格モデルの存在感が強かったが、これだけはっきりした性能面のアドバンテージがあれば、購入動機として十分だろう。
個人向け製品らしい黒い基板もこれまでになく、実に新鮮で魅力的に映る。日本での販売価格はまだ明らかにされていないが、256Gバイトは199.99ドル(1ドル120円として約2万4000円)、512Gバイトで349.99ドル(約4万2000円)というワールドワイドでの出荷価格に準ずるならば、非常に競争力は高い。
M.2フォームファクタのモデルであるということも非常に大きい。というのも、2014年5月以降に発売された主要なマザーボードのほとんどはM.2スロットを装備している。当時はPCI Express 2.0 x2までの対応が多かったが、X99チップセット搭載マザーボードやZ170/H170チップセットを搭載したマザーボードのM.2ソケットはほぼ全てPCI Express 3.0 x4に対応済みだ。
同じPCI Express SSDでも、マザーボードの仕様と他のカードとの兼ね合いを考えて差すスロットを確保しなければならないHHHL(Half Height Half Length)カードタイプよりも導入のハードルは低い。
NVMeにしても、Windows 8.1以降はOS標準でドライバが用意されており、使い勝手の面で支障はなく、ハイエンド志向のユーザーならば、既に受け入れ態勢は整っている。むしろM.2フォームファクタのSSDずっと待っているというユーザーも少なくないだろう。
そう、ハイエンド志向のユーザーにしてみれば、まさに待望の製品がようやく登場したという印象を受けるに違いない。SSD市場に新たな展開をもたらすリーダー役となりそうな存在だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.