私のリード速度は毎秒2Gバイト超です――爆速SSD「950 PRO」を徹底レビューPCIe 3.0 x4+MVMeのM.2 SSDで新時代へ(3/3 ページ)

» 2015年11月06日 06時00分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

M.2 SSDの決定版か

 ベンチマークテストの結果は非常に優秀で、公称値通り、あるいはそれ以上のスコアを出すテストも多くあった。公称値のインパクトそのままの高性能が実証されたと言える。ここ1〜2年のSSD市場はどちらかといえば低価格モデルの存在感が強かったが、これだけはっきりした性能面のアドバンテージがあれば、購入動機として十分だろう。

 個人向け製品らしい黒い基板もこれまでになく、実に新鮮で魅力的に映る。日本での販売価格はまだ明らかにされていないが、256Gバイトは199.99ドル(1ドル120円として約2万4000円)、512Gバイトで349.99ドル(約4万2000円)というワールドワイドでの出荷価格に準ずるならば、非常に競争力は高い。

 M.2フォームファクタのモデルであるということも非常に大きい。というのも、2014年5月以降に発売された主要なマザーボードのほとんどはM.2スロットを装備している。当時はPCI Express 2.0 x2までの対応が多かったが、X99チップセット搭載マザーボードやZ170/H170チップセットを搭載したマザーボードのM.2ソケットはほぼ全てPCI Express 3.0 x4に対応済みだ。

 同じPCI Express SSDでも、マザーボードの仕様と他のカードとの兼ね合いを考えて差すスロットを確保しなければならないHHHL(Half Height Half Length)カードタイプよりも導入のハードルは低い。

 NVMeにしても、Windows 8.1以降はOS標準でドライバが用意されており、使い勝手の面で支障はなく、ハイエンド志向のユーザーならば、既に受け入れ態勢は整っている。むしろM.2フォームファクタのSSDずっと待っているというユーザーも少なくないだろう。

 そう、ハイエンド志向のユーザーにしてみれば、まさに待望の製品がようやく登場したという印象を受けるに違いない。SSD市場に新たな展開をもたらすリーダー役となりそうな存在だ。

2.5インチSerial ATA 6Gbps SSDだった850 PROからカタチも性能も大きく進化した

関連キーワード

SSD | Samsung | NAND | PCI Express


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  9. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー