PC USER Pro

即戦力で使える台湾メーカー3社のおすすめNASキットは?SOHO/中小企業に効く「NASキット」の選び方(第4回)(2/2 ページ)

» 2016年05月19日 00時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
前のページへ 1|2       

ASUSTOR

 最後に、先の2社に比べエントリー向け製品に強みを持つASUSTORを紹介しよう。こちらは「AS」の後ろに4桁の数字が付与されるのが通例だ。1〜2桁目はシリーズ、3〜4桁目がドライブ数という命名ルールになっており、その後ろに「T」や「TE」というアルファベットが付くのが通例だ。

 AS3102Tであれば、「31」というシリーズにおける2ベイモデルという意味になる。シリーズ名を表す2桁の数字は、大きいほど性能的に上位となるので、製品を選ぶ際の目安となるだろう。後ろのアルファベットについては、現状のラインアップでは大きな違いはないため気にしなくてよい。

 同社製品では、型番が「AS-」と、ASの後ろにハイフンが付属するモデルもエントリーモデルを中心に現行製品としてラインアップしている。こちらは世代としては一つ前に当たり、現行製品と比較するとハードウェア面でやや見劣りしたり、また法人向けの機能としては重要度の高いハードウェア暗号化に対応していなかったりなどの特徴がある。カートリッジ式であるといったメリットもあるのだが、現状では避けたほうが無難だろう。

 「AS6102T」は、プロセッサがIntel Celeron 1.6GHz デュアルコア、メモリが最大8GBまで増設可能で2基のLANポート搭載と、SOHO/中小企業向けの入門機といっていいスペックのモデルだ。同社製品ではワンランク安価な「AS3202T」という製品もあり、こちらはプロセッサがIntel Celeron 1.6GHz クアッドコアと本製品より上なのだが、メモリが2GB固定、LANポートは1基のみで、かつカートリッジ式でないため同社の独自機能であるMy Archive機能も利用できずトータルでは本製品に分がある。4ベイモデルの「AS6104T」もラインアップされている。

AS6102T(写真=左)、AS6104T(写真=右)

 「AS6202T」はAS6102Tの兄弟モデルにあたる製品で、主な違いはプロセッサがデュアルコアではなくクアッドコアであること、標準のメモリが2GBではなく4GBであるといった点が挙げられる。同社の区分上は、パワーユーザーからビジネス向け(100-200ユーザー)と、家庭使用からパワーユーザー向け(30-100ユーザー)であるAS6102Tよりもグレード自体が一つ上という位置付けなので、予算に余裕があればAS6102Tよりこちらを選択したほうがよいだろう。ちなみにこちらも4ベイモデル「AS6204T」が用意されている。

AS6202T(写真=左)、AS6204T(写真=右)

 4ベイモデルの最上位となるのが「AS7004T」だ。プロセッサにIntel Core i3 3.5GHz デュアルコアを搭載し、メモリは16GBまで拡張可能と、性能の高さおよび拡張性は同社製品の中では折り紙つきで、同社の区分上では最上級に当たる小中規模企業(200ユーザー)向けと位置付けられている。同じくIntel Core i3を搭載したQNAPの「TVS-471-i3-4G」に比べ、こちらは10GbE非対応、また標準メモリは半分の2GBとハードの仕様は控えめだが、価格はおよそ2/3ほどなので、それらの違いを考慮に入れて検討したいところだ。

AS7004T AS7004T
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  3. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  4. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  5. QualcommがPC向けSoC「Snapdragon X Plus」を発表 CPUコアを削減しつつも圧倒的なAI処理性能は維持 搭載PCは2024年中盤に登場予定 (2024年04月25日)
  6. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  7. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  8. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  9. AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目! (2024年04月25日)
  10. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー