DX11-H3のディスプレイは、WXGA(1366×768ピクセル)のノングレア(非光沢)液晶だ。HD(1280×720ピクセル)画像・動画を解像度を損なうことなく見ることができる。
先述の通り、このモデルはパーソナルとビジネスの双方を想定している。特にビジネスにおいては、長時間画面を見て作業することが多い。パーソナル向けモデルで採用例の多いグレア(光沢)画面では、画面に映り込みが入りやすく、作業への集中が途切れてしまう可能性もある。“両にらみ”だからこそ、ノングレアにしたと見てよいだろう。
なお、DX11-H3において、画面解像度・液晶の種類のカスタマイズはできない。フルHD(1920×1080ピクセル)液晶を希望する場合は、液晶以外のスペックが共通の兄弟機「Critea DX11-F3」(標準構成価格6万2800円)の購入を検討しよう。
15型以上の大きなディスプレイを持つノートPCは、デスクトップPCの代替としての側面を持っている。そのため、昨今では本体キーボードにテンキーを付けている機種が増えた。DX11-H3もご多分に漏れず、テンキー付きの日本語キーボードを備えている。特に、表計算ソフトを多用するユーザーにはうれしい装備だ。
ただし、テンキーが装備されていることから、ディスプレイに対して、キーのホームポジションが左側ずれてしまう。テンキーのないノートPCから乗り換えると、しばらくの間は違和感があるかもしれない。もっとも、これはDX11-F3に限らず、全てのテンキー付きノートPCに共通する問題点である。比較的すぐに慣れるとは思うが、留意しておきたい。
タッチパッドはSympatics製のものを搭載している。本体サイズを生かして大きめのサイズとなっているので、操作は快適そのものだ。
先述の通り、大画面のノートPCはデスクトップPCの代替で使われることが多い。その理由の1つとして、バッテリーがUPS(無停電電源装置)の代わりとなることが挙げられる。作業中のデータを停電で損なうリスクを限りなくゼロにできるからだ。もちろん、家の中や社内での移動や会議の時にコードレスで使えるという利点も見逃せない。
DX11-H3は、定格容量38Whのリチウムイオンバッテリーを付属している。バッテリー駆動時の連続稼働時間は、メーカー公称値で4.9時間だ。
しかし、メーカー公称値は実利用環境における稼働時間と乖離(かいり)することも珍しくない。そこで、ベンチマークテスト用ソフト「bbench 1.01」を使って、実利用環境により近い環境でテストしてみることにした。テスト時の本体(OS)側の電源設定は標準設定の「バランス」にした上で、液晶輝度を最大とした。bbenchの設定は標準通り(60秒間隔でのWebサイト表示、10秒間隔でのテキスト入力)とし、Web接続は無線LAN(Wi-Fi)で行った。
バッテリー残量が5%になる(バッテリー切れで強制的に休止状態になる)までにかかった所要時間は2時間28分17秒となった。メーカー公称値の半分近くになったが、液晶輝度を上げたことを考えるとこんなものだろう。UPS代わりはもちろん、家庭内・社内で持ち運ぶ用途には十分といえるだろう。
ACアダプターは比較的コンパクトなものが付属する。ただし、コネクターがアース端子付きの「ねずみ型」であるため、ACコードも若干太めで、持ち運びの際に若干かさばる。次世代機が出る際には、コードをもう少し細くしてもらえるといいのだが……。
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