GoogleからXiaomiを経て、FacebookのVR責任者になったヒューゴ・バーラ氏とは?ITはみ出しコラム

» 2017年01月29日 06時00分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが、同社のVR/AR責任者として、中国Xiaomiの幹部であるヒューゴ・バーラ氏(40)を指名したのにはびっくりしました。Oculus VRを含むVR/AR事業を率いることになります。

 この人事は、ザッカーバーグ氏が1月25日(現地時間)にFacebookの投稿で明らかにしました。「ヒューゴはまだ中国にいて、VRでミーティングしている」とのことで、(アバターだけど)笑顔でザッカーバーグ氏のオフィスに並ぶ画像付きでした。

hugo 0 アバターでのツーショット。Facebookが2016年10月に披露したOculus Riftを使ったアバター機能(プロトタイプ)によるものです。左がヒューゴ・バーラ氏、右がマーク・ザッカーバーグ氏

 バーラ氏は、今のFacebookのVR/ARにとって最適な人材だと思います。さすがザッカーバーグ氏です。

 ザッカーバーグ氏は事あるごとに、「次のコンピューティングのプラットフォームになるのはVR/ARだ」と言っています。今の状況はまだ、VR/ARはアーリーアダプターというかオタクというか……な限られた人々のものでしょう。これを一般的な人々に広めるのに、ヒューゴ(勝手ながら親しみを込めて名前で呼び捨てにさせてもらいます)はピッタリです。

 ヒューゴを初めて意識したのは、初代「Nexus 7」が発表されたイベントのプレゼンでした。2012年のことです。エンジニアらしからぬ(失礼)フレンドリーな笑顔と太い腕で、小さなNexus 7を楽しそうに紹介していました。このころは、GoogleのAndroid担当製品管理ディレクターでした。

hugo 1 Google I/O 2012で初代「Nexus 7」を披露するヒューゴ・バーラ氏

 次に彼の名前に出くわしたのは、Googleの共同創業者であるサーゲイ・ブリン氏のゴシップでした。どうもブリン氏はヒューゴの彼女(この人もGoogleの従業員)をとっちゃったらしい、という話でした。そのせいかどうか分かりませんが、このうわさの直後、ヒューゴは単身北京に渡り、中国で急成長中だったスマートフォンメーカーのXiaomiに転職しました。

 ちなみに、ヒューゴは2003年からFacebookを使っていますが、Googleにいた間の2009年から2013年の投稿がすっぽりありません(Google+には残っています)。

 Xiaomiに入ってからは、海外市場開拓のために東奔西走。インドや(故国である)ブラジル、インドネシアへと精力的にXiaomiを広めていきました。

hugo 2 ブラジルのユーザー向けにポルトガル語でMi端末を紹介するヒューゴ

 そして、Xiaomiは2016年10月、オリジナルのスマートフォン向けVR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)である「Mi VR」を発表しています。このプロジェクトにヒューゴがどのくらいかかわっていたかは不明ですが、ヒューゴもツイートしています。

 いつも扱う製品を愛し、同僚から愛されるヒューゴ。もちろん、ただの気のいいおじさんではなく、MIT(マサチューセッツ工科大学)でコンピュータ科学と電気工学を修めたエンジニアです。どこも欲しがる人材でしょう。

 ザッカーバーグ氏がFacebookに採用すると発表する直前に「Xiaomiは大好きだけど、自分のホームであるシリコンバレーに帰るよ」とFacebookで発表したときはどうしたんだろうと思いましたが、今回の発表で納得しました。

 これからのヒューゴの活躍と、VR/ARの発展が楽しみです。

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