Microsoftは自らWindows 10搭載デバイス「Surface」シリーズを開発・販売している一方、iOSやAndroid向けにOfficeなどのアプリやサービスを提供するなど、Windowsでの囲い込みにこだわらない柔軟なマルチプラットフォーム展開も行っている。
実際、海外のMicrosoft Store店舗では、AndroidとiOSデバイスの専用コーナーが設置されているほどだ(もちろん、Windows以外のハードウェア販売のためではなく、Microsoftのアプリがこれらのデバイスでも動作することを認知させるためのコーナー)。
そんなMicrosoftの新たな展開として、従来は考えにくかった新製品のウワサが入って来たので紹介したい。
まだウワサの域を出ないが、Microsoftが「iPad用のカバーキーボード」を準備中という情報がある。つまり、AppleのiPad向けに、MicrosoftがSurface専用のカバーキーボードである「Touch Cover」や「Type Cover」のようなアクセサリーを提供するのではないか、ということだ。
もともとドイツ語ブログサイトのWinFutureが報じた情報で、同件を紹介する米MSPoweruserによれば、Microsoftが公開している「Lithium Battery Transportation Documents」というリチウムイオンバッテリー内蔵デバイスの運搬に際して内容を証明する文書群の中に「iPad Touch Cover(Model 1719)」なる文書が含まれていたという。
WinFutureが最初に示したリンクのPDF文書は既に読み込めなくなっているが、同サイトが公開している文書のコピーを見る限り、バッテリー容量はセルあたり0.814ワットアワーと書かれていることから、バッテリー駆動が可能なようだ。これはロジクールのiPad用キーボードカバー「Canvas Keyboard Case」と同程度のバッテリーサイズで、Bluetoothなどの無線接続機能を持った製品である可能性が高い。
既にMicrosoftはスマートフォンやタブレット(iOSやAndroidを含む)のユーザー向けに携帯用キーボード「Universal Foldable Keyboard」などのアクセサリーを提供しているが、もしiPad向けにSurface用カバーキーボードのような新製品を用意しているならば興味深い。
かつて「Surface RT」+「Windows RT」の時代に投入されたTouch Coverは感圧式タッチセンサーを採用したキーボードで、押下感のない打ち心地などの問題からあまり評判がよくなかった。もし現行のSurface Pro向けに提供されているような物理キーボード採用のType Coverが用意されるのならば、iPadの生産性を上げるツールとして役立つことだろう。
2017年10月開催と予想されるMicrosoftの新製品発表イベントで、Surface本体の新モデルとともにサプライズを期待したいところだ。
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