ブラウザがもっと安全になる? Microsoftのプライベートモード自動切り替え技術鈴木淳也の「Windowsフロントライン」

» 2017年12月04日 15時00分 公開

 Windows 10に搭載された新しい標準Webブラウザの「Edge」は、段階的に新機能の追加や機能強化を行ってきたが、Microsoftの想定ほどユーザー数が増えていない状況だ。

Edge Windows 10の標準ブラウザ「Microsoft Edge」

 それまでWindowsの標準WebブラウザだったInternet Explorer(IE)からの乗り換えを見込んでいるものの、実際は旧Windowsからの移行に伴うIEのシェア減少とともに、Microsoft製ブラウザのシェアが縮小傾向にあり、スマートフォンとの連携が容易なGoogleの「Chrome」にユーザーが集中しつつある。

 Googleに次いで、サードパーティー製ブラウザで勢いがあったのはMozillaの「Firefox」だが、新世代の「Firefox Quantum」ではユーザーが使い続ける理由の1つだった古いアドオンが著名なものも含めて多く利用不可になり混乱を招いている。こうした状況も、Googleへの一極集中に拍車を掛けているようだ。

 負けじと、EdgeもiOS版とAndroid版をリリースするなどマルチプラットフォーム対策を進めているが、Chromeとの差を縮めることは可能なのだろうか。

Edge EdgeのAndroid版(左)とiOS版(右)。現状で利用可能な言語に日本語は含まれていない

 こうした中、Microsoftが最近になって申請したWebブラウジングに関する特許が話題になっている。これがすぐEdgeに採用されるとは限らないものの、応用が利きそうな技術で興味深い。

プライベートモードを自動化してブラウザの安全性を向上

 米MSPoweruserによれば、この出願特許は「AUTOMATION OF BROWSING MODE SWITCHING」と呼ばれるもので、Webサイトの属性を自動的に判断して「通常のブラウジングモード」と「プライベートモード」を切り替える技術だ。

 現在の主要なWebブラウザは、通常のブラウジングモードに加えて、閲覧履歴を保存しないプライベートモードを備えている。プライベートモードの特徴として、通常のWebブラウジングの動作とは異なる形で新規にサンドボックスが作成され、既存のデータとは隔離される他、ここでのCookieを含むブラウジング情報がプライベートモードの終了と同時に破棄されることが挙げられる。

 プライベートモードは追跡型Cookieから逃れられる他、入力履歴などが普段のWebブラウジングとは切り離されているため、先方のサイトにも把握されにくく、各種テストや、安全性に不安があるサイトへのアクセスに活用されている。ただし、利用するにはユーザーがウィンドウやタブを開く際、都度プライベートモードを選択することが必要だ。

InPrivate 現状ではEdgeでプライベートモードを利用したい場合、手動で「InPrivate」ウィンドウを開く必要がある

 これに対して、今回の特許記述がEdgeに搭載されれば、ユーザーがアクセスしたのが「アダルトサイト」や「安全でない可能性があるコンテンツにつながるサイト」、あるいは「趣味性の高いサイト」であることをブラウザ側が判別し、手動でモードを切り替えることなく、これらを自動的にプライベートモードで閲覧できるようになる。

 また最近ではChromeをはじめ、デバイスをまたいでアクセスの記録が共有される仕組みが一般的なため、仕事とプライベートを切り分けたいという人には、上記のようなサイトへのアクセス関係なしに便利な仕組みかもしれない。

 いずれにせよ、この自動判別機能がものになれば、すぐにでも搭載されてよさそうな機能であり、Edgeを使うメリットとしてアピールできる可能性もある。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月27日 更新
  1. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  2. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  3. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  4. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  5. プラネックス、10GbE接続に対応した5ポート搭載アンマネージドスイッチ (2026年07月24日)
  6. 実売2万円切りで実働10日間のバッテリー駆動! 「Amazfit Bip Max」は初めてのスマートウォッチに最適か (2026年07月24日)
  7. 東レの最新カーボン技術で約999gと長時間バッテリーを両立させた“法人向けLAVIE”が登場 ブランド統一の背景とは (2026年07月23日)
  8. Arm版Windows 11は“普通”に使えるのか? 「FMV UQ-L1」で試して分かった快適さと“鬼門” (2026年07月22日)
  9. Windows 11 バージョン 24H2/25H2搭載のデル製PCに6月のプレビュー更新を適用するとパフォーマンス低下の恐れ 「帯域外更新」で対処 (2026年07月23日)
  10. ケーブル抜き差しで“瞬断”しない、バッファローの高出力な多ポートUSB PD充電器が便利すぎる (2026年07月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー