MicrosoftがAlphabet(Google)を時価総額で3年ぶりに抜いたことの意味:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)

» 2018年06月11日 15時00分 公開
前のページへ 1|2       

日本でもクラウドを巡る競争が激化

 両社の競合は世界各地で起きており、ここ日本でもWindows Serverを含む既存のデータセンターを運用する顧客をクラウドへと誘導しようと奪い合いが続いている。

 政府関連機関や大企業のニーズを獲得すべく、Microsoftでは日本に早期から2つのAzureデータセンターを設置していたが、当時は1つのリージョン内に2つの拠点を構えているのはAzure全体をみても珍しく、それだけ国内市場を重視していたことの現れでもある。

 各社取り組みの度合いに差があるものの、最近では古くからのビジネスの慣習を引きずって変化に時間がかかるといわれている国内大手の金融機関においてもAzureの採用事例が増えているようで、日本マイクロソフトによればこの分野での成長率は前年比200〜300%という水準で、この辺りでの地盤を急速に築きつつある様子がうかがえる。

現在Microsoft Azureを利用している国内金融機関。なお、これは「ロゴの使用許可をもらえた企業のみ」を紹介しているという

 一方、AWS側もMicrosoftの潜在顧客を獲得すべく動いており、国内においても5月28日には「Windows on AWS」戦略を支える新パートナーとして富士ソフトと日本ビジネスシステムズ(JBS)の2社を紹介しつつ、AWSを利用するメリットをアピールしている。

アマゾンウェブサービスジャパン パートナーアライアンス本部長の今野芳弘氏

 アマゾンウェブサービスジャパンのパートナーアライアンス本部長を務める今野芳弘氏がAWSで強調するのは、オンプレミス環境からクラウドへの移行を進める企業が増えていること、企業で利用されるアプリケーションの7割以上がWindows Server上で動作していること、そしてWindows Serverを含むOSやアプリケーションのクラウドでの長年の動作実績だ。

 移行ツールや既存のライセンス流用方法まで、パートナーを交えてAWSを活用する方法を紹介しており、MicrosoftがAzureに巻き取ろうと考えている顧客を先行して取り込むべく動いている構図だ。

 いずれにせよクラウドはまだ拡大中の市場であり、競合とパイの奪い合いというよりは、いかに従来のシステムを運用する顧客をクラウドの世界へと先んじて取り込めるかの戦いとなっている。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月26日 更新
  1. Anthropicが常時稼働するエージェント「Claude Duet」を発表/AMDとIntelが協業 PyTorchのx86 CPU最適化を「oneDNN」に一本化 (2026年10月25日)
  2. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  3. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  4. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  5. 定格1650Wの7.5万円電源&Noctuaファン採用の異常検知アダプターが登場! (2026年10月24日)
  6. エイサー、Ryzen 3/5を搭載したコンパクトデスクトップPC Amazon専売モデルも用意 (2026年10月23日)
  7. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  8. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  9. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  10. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー