千葉市の幕張メッセで10月15日から18日の間、開催されている「CEATEC 2019」。発表されたばかりの新製品から未来のプロトタイプ、ビジネスに役立ちそうなものからニッチなものまで、さまざまな最先端の技術や製品が展示されていた。現地で触れることのできた気になるトピックを紹介しよう。
まずは、VAIOのブースから見ていこう。
誰でも、疲れたときや落ち込んでいるときに、励ましてもらえたり、褒められたりすると、気持ちが穏やかになるものだが、そうしてほしいときにそうしてくれる人が身近にいるとは限らない。
「無条件で励ましの言葉をくれる存在がいてくれたら」――そんな願いをかなえてくれるロボット「おしゃべりコウペンちゃん」を、PCでおなじみのVAIOが発表した。「コウペンちゃん」は、Twitter発のキャラクターで、るるてあ(@k_r_r_l_l_)さんの作品。どんなことでもほめてくれるセリフと、愛らしい姿で高い人気を得ている。
同社では、以前よりロボット汎用プラットフォームを開発しており、2019年1月には国内で初めて、同ソリューションの提供を開始。おしゃべりコウペンちゃんは、その活用法を示す役割も担う。
VAIOイノベーション本部ロボット&ビジネスグループ 児嶋信二氏は、プレス向けに行われたブリーフィングで「コミュニケーションロボットが持つ役割の中で大切なのは人の役に立つこと。とはいえ、高い価格帯では普及が難しい」として「できるだけ安価にロボット開発のできる環境を整えたかったことから、ロボット汎用プラットフォームを開発・提供することにした」とその経緯を説明した。
とはいえ、コミュニケーションロボットの開発には、“音声入出力”関連の技術が必須であること、静音性と耐久性を兼ね備えたモーターの設計、スマホアプリの開発など高いハードルがある。
VAIOでは、これまで培ってきた経験に基づいた、開発に必要なデバイス調達力、音声入出力品質、ロボット制御に最適なOS/フレームワークアーキテクチャー開発力、OTA、ハードウェア設計力などを兼ね備えている。そのため、ロボット汎用プラットフォームを提供でき、メーカー側はわずかなカスタマイズでロボット製品を開発、販売できるようになるというわけだ。
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