Google Nest Hubシリーズでのオンライン帰省は現実的か、試してみた山口真弘のスマートスピーカー暮らし(3/3 ページ)

» 2020年06月04日 10時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

自身で足を運んでセットアップするのが無難?

 以上のように、Google Nest Hub Maxを使ったオンライン帰省は、操作そのものは簡単だが、セットアップはお世辞にも簡単とは言い難い。設定用のスマホも込みで実家に送るのならもう少し簡略化できるが、それならばGoogle Nest Hub Maxは不要で、Google Duoセットアップ済みのスマホまたはタブレットを送った方が手っ取り早い。

 これがEcho Showだと、同一アカウントに登録された特定のデバイスをピンポイントで呼び出す「呼びかけ」という機能があるため、自分のアカウントにEcho Showを登録してから実家に送るだけで、内線電話のように会話できる。実家用にAmazonアカウントを用意する必要すらない上、Wi-FiのSSIDもスマホを使わず本体側で変更できる。圧倒的に簡単だ。

Google アシスタント Google Homeにもよく似た「家に通話」という機能があるが、特定のデバイスを指定して発信するには、画面上ではなく口頭でデバイス名を指定しなくてはならず、かなりハードルが高い

 さらにEcho Showの「呼びかけ」は、電話のコールにあたる概念がなく、応答の操作を行わなくとも自動的につながるという、ITが苦手な人にはぴったりの仕様だ。一方のGoogle側にはこういった機能はなく、毎回電話と同じように応答が必要になる。このあたりも若干ハードルが高い印象だ。

 またGoogle Nest Hub Maxは、前述のようにGoogle コンタクトの「連絡先」を通話先として取り込むのだが、ここはGmailでやりとりした全アドレスが取り込まれてカオスな状態になっていることも多い。本製品でビデオ通話にはふさわしくない相手までが通話先のリストにずらりと表示されるのは、かなりお節介な印象だ。

Google アシスタントGoogle アシスタント スマホで連絡先のアップロードを行うと、Googleコンタクトのスマホのアドレス帳までもアップロードされる(画像=左)。あらゆるところから連絡先の候補をかき集めてくる印象だ。「アカウントに基づく情報の許可」にチェックが入っていなければ連絡先はアップされないが、その場合はそもそもビデオ通話が無効になってしまう(画像=右)

 総合的に考えると、Google Nest Hub Maxで実家とビデオ通話をするならば、セットアップ済みの機材を送りつけるのではなく、自身で足を運んでセットアップするのが無難だろう。その場合も、スマホも併せて置いてくるか否か、ルーターはどうするか、悩むポイントはいくつもある。あるいはGoogle Nest Hub Maxは手元に置いて使い、実家にはスマホやタブレットを送ることも、視野に入れて考えるのがよさそうだ。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年12月21日 更新
  1. 「こりゃ買えないわ」の声――ついに30万円突破の128GB DDR5メモリも (2025年12月20日)
  2. 3COINSで1万6500円の「10.1インチ タブレット」を試す 雑に扱える手軽さで、子供や大人の2台目に検討の価値アリ (2025年12月20日)
  3. 香港と深センのPC向けメモリ/ストレージ価格はどうなっている? 日本の状況と比べてみた (2025年12月19日)
  4. Thunderboltがあればメイン環境を持ち歩ける? 「ThinkPad P14s Gen 6 AMD」と外付けGPUユニットを試してみた (2025年12月19日)
  5. ナカバヤシ、小型トラックボールを内蔵した薄型ワイヤレスキーボード (2025年12月19日)
  6. PC版「ホグワーツ・レガシー」の無料配布が間もなく終了 累計販売4000万本突破、“ハリポタ”舞台のオープンワールド・アクションRPG (2025年12月18日)
  7. Steamで2025年最後の安売り「ウインターセール」開催中! 恒例の「Steamアワード」も投票開始 (2025年12月19日)
  8. スマートホーム“ガチ勢”向け「SwitchBot AIハブ」を試す 映像内の“出来事”をトリガーに家電操作できるAIカメラ実現 (2025年12月15日)
  9. 電源内蔵で配線がスッキリする「エレコム スイッチングハブ EHC-G08MN4A-HJB」が17%オフの4980円に (2025年12月18日)
  10. メモリは64GBキットを断念する空気感――128GBは何と20万円前後に (2025年12月13日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー