メモリはDDR4-3200を採用し、容量は32GBを装備する。ストレージは、PCI Express 3.0 x4(NVMe)接続の1TB SSDを2基使い、2TB RAID 0ドライブとして利用する。
豪華な内容ではあるが、ストレージのベンチマークテストを実行してみると意外な結果となった。実はこれは予想通りではあるのだが、現行のIntelプラットフォームではイレギュラーな実装をしない限り、システムバス帯域(理論値の毎秒3.94GB)がボトルネックとなり、どんなに高速なSSDを利用してもリード/ライトともに性能は毎秒3.5GB前後で頭打ちになってしまう。
評価機に搭載されているSamsung PM981aは単体でもリードが毎秒3.5GB、ライトが毎秒3GBと十分に高速なので、少々もったいない使い方に思える。後からストレージの交換などをしたい人にとっては、RAIDではない方がシンプルで好まれる面もある。個人的にはRAIDでなくて、1TBのドライブ2台、別々に使えた方が良いように思う。
通信機能は、1000BASE-T対応の有線LAN、Wi-Fi 6(2.4Gbps)、Bluetooth 5.0を標準装備する。Wi-Fi 6は、帯域の理論値以上に複数のデバイスが同時に通信するような状況での実効性能で高く、ゲーミング用途でもアドバンテージだろう。
インタフェースは、Thunderbolt 3(USB Type-C)の他、Type-AのUSB 3.1 Gen.2、2基のUSB 3.0とUSBを最大4基利用可能だ。HDMI出力端子も背面に備えている。
先進的な内容といえるが、メモリカードスロットとWebカメラが省かれている点には注意が必要だ。
最高峰のハードウェアのパフォーマンスを発揮させるために、冷却機構にもこだわっている。本製品ならではの大きな特徴が「AAS+(Active Aerodynamic System Plus)」と呼ばれる機構だ。
液晶ディスプレイを開くと、それに連動して特殊ヒンジが作動しセカンド画面がチルトする。人間工学的に基づいた13度の角度がついて見やすくなると同時に、上部の排気口が開放されて冷却効率を高める効果も備える。
以前のモデルで導入されていた底部が開く「AAS」よりもさらにエアフローが改善されており、AAS機構を搭載しないシステムに比べて、30%もエアフローが向上しているという。
また、CPUやGPUとヒートシンクの間には液体金属グリスを採用し熱伝導効率を高めている。さらに5本のヒートパイプ、252フィンを備えた2基の12Vファンを導入し、冷却効率を最適化。ホコリなどの堆積を防ぐための「アンチダストトンネル」も備えている。
これにソフトウェアによるインテリジェントな制御をプラスしており、「Turbo」「Performance」「Silent」と3種類の動作モードを切り替えることで、用途に応じた最適な体験ができるようになっている。
次に、本製品ならではの2画面ディスプレイを見ていく。
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