トラックパッドも備えたロジクールの新型iPad Pro向けキーボード一体型ケース「COMBO TOUCH」を使ってみたMagic Keyboardとの使い勝手の差は?(4/5 ページ)

» 2021年08月04日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

多彩な利用スタイルでiPadの頻繁な着脱が難しい欠点をカバー

 利用スタイルについても触れておこう。

 本製品はここまで見てきた一般的なノートPCスタイルでの利用に加え、キーボードを外した「表示モード」、キックスタンドを大きく倒してApple Pencilなどでの描画がしやすい「スケッチモード」、さらにキーボードを表/裏逆に取り付けて背面に回した「リーディングモード」で利用できる。

 この中で特に重宝するのは、キーボードを外して単にスタンドとして使える表示モードだろう。Magic Keyboardの場合、動画を鑑賞する場合も、テキスト入力時と全く同じスタイルのまま行わざるを得ないが、本製品は柔軟に対応できる。Magic Keyboardと異なり、iPad本体を頻繁に着脱するのは苦手だが、こうしたスタイルの豊富さでカバーできているというわけだ。

COMBO TOUCH キーボードを外した状態でも運用できる。これは同社が「表示モード」と呼ぶスタイル
COMBO TOUCH 「スケッチモード」はApple Pencilでの筆記や、ソフトウェアキーボードの利用に向く
COMBO TOUCH ブックスタイルでの利用も可能だ。とはいえ長時間にわたって片手持ちができる重量ではない
COMBO TOUCH キーボード部を外せば重量もかなり軽減できる

 本製品はキーボードを外しても重量は1kgちょっとあるので、片手で長時間保持するのはさすがに現実的ではない。ましてや同社がいうところのリーディングモードは、キーボードを背面に回して装着したまま片手で持つという運用を想定しているようで、さすがに無理がある。せめてキーボードを外して保護ケースとしてのみ運用した方がよいだろう。

 ところでキーボードを装着した一般的なスタイルで使うにあたり、本製品の最大の欠点と言えるのは奥行きだ。純正のMagic Keyboardは、iPad Pro本体を宙に浮かせることで奥行きを最小限にとどめているが、キックスタンドを採用した本製品はトラックパッドの奥行きがそのままプラスされるため、実測で約32〜34cmの奥行きが必要になる。

 Magic Keyboardの奥行きは23cm程度なので、実に10cm以上も違う。奥行きが限られたテーブル上で作業する場合にはかなり致命的で、ここが製品選択の決め手となることは少なからずあるだろう。

COMBO TOUCH 本製品はおおむね32〜34cm程度の奥行きを必要とするので、狭いテーブルや膝の上などでの利用には不向きだ
COMBO TOUCH Magic Keyboardの奥行きは23cm程度と、本製品より約10cmも短い

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