16型の大画面有機EL搭載ながら2kg切り! 厚さ約19.5mmの「Vivobook Pro 16X OLED」を試す(5/5 ページ)

» 2021年12月02日 12時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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バッテリー駆動時間は実用十分

 PCMark 10/Modern Office Battery Lifeでは目視で輝度を確認し、使えるラインとしてディスプレイの輝度は30%に設定した。負荷が軽い作業とはいえ、実用的な輝度での実測で13時間以上も動作できるのは心強い。

 動作音は、スタンダードモードでは高負荷時でもかなり落ち着いた音で、ボディーの発熱も抑えられており、実に快適に利用できた。もう少し性能に振っても良いのではと思えるくらいであったが、パフォーマンスモードに切り替えると一気に耳障りなノイズが発生する。爆音というほどでもないのだが、システムへの負荷に敏感に反応しすぎるきらいがあり、音圧の変化が耳障りに感じる。このあたりは少しチューニングの余地がある印象だ。

Vivobook Pro 16X OLED N7600PC PCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア
Vivobook Pro 16X OLED N7600PC FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク(1920×1080、最高品質)の終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィー(室温20度)

美しい画面と洗練されたデザイン マルチに活用できる高い性能が魅力

 Vivobook Pro 16X OLEDは、見方によって評価が変わってくる製品だ。同社の想定通りに動画編集者やデザイナー向けの製品としてみると基本スペック(特にメモリとストレージ)が物足りない。この時点でプロはもちろん、ハイアマチュアの選択肢にも入りにくいだろう。

 一方で、テレワークや学習用途を軸に、クリエイティブ、ゲーム、エンタメまで幅広く活用できるスリムノートPCとして捉えるならば、とても魅力的な製品だ。

 所有欲を刺激する洗練されたデザインのボディー、色再現性に優れた高精細な有機ELディスプレイは、本製品ならではの強い個性であり、大きな付加価値だ。マルチな用途で活躍し、総合的にバランスの取れたパフォーマンスとロングバッテリーライフ、静かで熱くならずに快適に利用でき、キーボードの使い勝手も良好で実用性もしっかり兼ね備えている。

 ASUS Storeでの販売価格は21万9800円だ。上記の内容を考えれば、決して高すぎるということはないだろう。また、CPUをRyzen 9 5900HX(8コア16スレッド)に、ボディーカラーを「0°ブラック」にしたモデル(M7600QC-L2045W)が19万9800円で用意されている。見た目の印象はガラリと変わるが、併せて検討したい。

Vivobook Pro 16X OLED N7600PC CPUとボディーカラーを変更した兄弟モデル(M7600QC-L2045W)
Vivobook Pro 16X OLED N7600PC キーボードのアクセントカラーは共通だ
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