ASUS JAPANから、15.6型ノートPC「Zenbook Pro 15 OLED」(UM535QA)シリーズが発売された。
Zenbook Proは、「Zenbook」シリーズの中でも大画面かつプレミアムなビジネス向けPCとして位置づけられている。同じ画面サイズを持つ「Vivobook」シリーズと同様、2021年11月の新モデルからは有機ELディスプレイ(OLED)を搭載しており、それも相まって全体的にプレミアムな感じが醸し出されている。
バリエーションとしてはCPUおよびメモリやストレージ容量が異なる3モデルあるが、今回はRyzen 9 5900HXを備えた最上位モデル(UM535QA-KY212WS)をピックアップした。同社直販のASUS Storeでの販売価格は21万9800円(税込み、以下同様)だ。
評価機の主なスペックは以下の通りだ。
Zenbook Pro 15 OLED(UM535QA-KY212WS) | |
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CPU | Ryzen 9 5900HX(8コア16スレッド、3.3〜4.6GHz) |
GPU | Radeon Graphics(8コア) |
メモリ | 16GB(8GB×2、LPDDR4X-4266、増設不可) |
ディスプレイ | タッチ操作対応15.6型OLED(1920×1080ピクセル) |
ストレージ | M.2 NVMe SSD 1TB(PCI Express 3.0 x4) |
無線機能 | Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)、Bluetooth 5.1 |
バッテリー容量 | 96Wh |
サイズ | 約356.7(幅)×239.5(奥行き)×19.65(高さ)mm |
重量 | 約1.855kg |
オフィススイート | Microsoft Office Home and Business 2021 |
OS | Windows 11 Home |
まずは外観から見ていこう。ボディーカラーは「パイングレー」と呼ばれるガンメタル系のマットで落ち着いたもので、利用シーンを選ぶことなく扱える。天板にはZenbookシリーズのアイデンティティーとも言えるASUSのロゴを中心に同心円のスピン加工が施されており、高級感がある。天板の素材はアルミニウム合金で、米国防総省のMIL規格(MIL-STD-810G)にも準拠するなど頑丈さも保たれている。
注目の有機ELディスプレイは、左右のベゼル幅が約5.74mmと狭く、画面占有率は約86.9%と広いので没入感がある。画面解像度は1920×1080ピクセルのフルHD表示だ。ディスプレイを開くとヒンジ側に沈み込むエルゴリフトヒンジを採用しており、キーボードが若干手前に向かって傾く(約3度)。このためタイピングしやすくなり、ボディー下部の吸気スペースを確保する役割も担う。
ディスプレイは光沢のあるグレアタイプで、タッチ操作にも対応する。色域はDCI-P3のカバー率が100%、sRGBは133%をカバーするなど、リアルで精細な映像を実現しており、デジカメ画像や動画を含めてはっきりとした鮮やかな色で見ることができる。
また、HDR(High Dynamic Range)規格のDisplayHDR 500 True Blackの認証も受けており、コントラスト比は100万:1を実現している。カラーサイエンス大手のPANTONE認証も取得済みだ。
OLEDと言えば、画面の焼き付きが気になる人もいると思う。本製品ではこれを防ぐべく、Windowsのダークモードをデフォルトとして出荷している他、全てのピクセルの発光をオン/オフする特別なスクリーンセーバーを起動してOLEDを保護してくれる。
加えて、Samsungの焼き付き防止テクノロジーも導入済みだ。これは劣化した素子を検出し、その素子への電流を増加させることで、低下した光量を補正してくれるという。
ダークモードがデフォルトであるのは評価が分かれるとは思うが、この原稿は実際にZenbook Pro 15 OLEDで執筆しているが、テキストエディタの画面は白バックであるのに対して、文字変換候補などは黒バックで表示される。このため変換候補などがはっきりと見え、筆者としては見やすかった。この辺りは、各自で好みのカスタマイズを行えばいいだろう。
これらのOLEDを保護する機能は、ユーティリティーの「My ASUS」にある「カスタマイゼーション」タブに用意されている。「ASUS OLED Care」という項目では、スクリーンセーバーの設定やピクセルシフトといった機能をオン/オフできる。
面白いのが「ターゲットモード」で、アクティブなウィンドウ以外は暗くしてOLEDの劣化を防ぐというものだ。いくつものウィンドウを開いて作業をしていると画面がごちゃつきがちだが、ターゲットモードを使うとアクティブなウィンドウがハイライトされるので、意外と見やすく感じた。
続いて、インタフェース回りを見ていこう。
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