インテルがPCゲーミングへのコミットメントを強化を表明 NECPCが「Intel Arc」搭載PCの開発を示唆(3/4 ページ)

» 2022年06月18日 00時00分 公開
[井上翔ITmedia]

あらゆるフォームファクターで快適なゲーミングを

安生健一朗部長 インテルの第二技術本部の安生健一朗部長

 インテルの最新CPUである「第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)」はエンスージアスト(求道者)用のデスクトップ向けを皮切りに、モバイル向け、一般デスクトップ向けとラインアップを拡充してきた。同じアーキテクチャをさまざまなフォームファクターで展開していることが“強み”といえる。

 モバイル向け製品の場合、搭載するノートPCが一定の条件(※1)を満たすと内蔵GPUの名称が「Iris Xe Graphics」となる。Iris Xe Graphicsは軽量品質であれば新しめのゲームも快適に楽しめる。さらに、一定の要件を満たすと「Intel Evoプラットフォーム」の認証も受けることができる。第12世代Coreプロセッサ向けのEvoプラットフォームプログラムでは、よりハイパフォーマンスな「Hシリーズ」や、自社開発の外部GPU「Intel Arc Graphics」のモバイル向け製品を搭載するノートPCも認定対象に加わった。

(※)Core i5以上のCPUを搭載し、メインメモリが標準で8GB以上かつデュアルチャネル構成であること

第12世代Coreプロセッサ 全てのフォームファクターで同じアーキテクチャのCPUにそろえられた。ただし、現在も前世代の第11世代Coreプロセッサを搭載する製品は継続して登場している
Arc付き 第12世代Coreプロセッサ向けのIntel Evoプラットフォームの認定プログラムでは、HシリーズやIntel Arc Graphics搭載モデルも認定対象に加えられた

NECPCがIntel Arc Graphics搭載製品を開発?

 Intel Arc Graphicsを搭載するノートPCは、幾つかグローバル発表されているものの、実際の製品はほとんど出回っていない。今回の説明会の会場でも、Arc Graphics A370Mを搭載する「リファレンスデザイン」のノートPCが展示されるにとどまった。

 今回の説明会では、「Intel Arc Graphicsに賛同するメーカー」としてNECパーソナルコンピュータ(NECPC)で商品企画本部長を務める藤原清幸氏も登壇した。藤原本部長は「2022年は(初代の)PC-9801が発売されてから40周年という節目の年でもある。そういう意味でも、Intel Arc(Graphics)を搭載する製品に取り組み、インテルと密に協業を深めることによって、より(製品の)ユーザー体験を高め、PC業界全体の活性化につなげていきたい」と語る。

 NECPCからArc Graphicsを搭載するPC製品は特に発表されていないが、今後登場する可能性はありそうである。

リファレンスデザイン 説明会の会場に展示されていたIntel Arc Graphics A370Mを搭載する「リファレンスデザイン」のノートPC。キーボードやボディーの形状を見る限りMSI製であると思われるが、詳細は不明だ。ちなみに、動いていたゲームはPC版の「ELDEN RING」である
藤原氏 今回の発表会において、パートナー企業から唯一“リアルで”参加したNECPCの藤原清幸商品企画本部長。Intel Arc Graphicsを搭載する製品を開発していることを示唆した

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