片手で握れる6型モデル「GPD MicroPC 2021Ver」でガッツリ仕事をしてみて分かったこと見た目はオモチャ風だが中身は本物!(1/4 ページ)

» 2022年07月07日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

 Shenzhen GPD Technologyの8型モデル「GPD Pocket 3」を外に持ち出して、自宅と同じ作業環境を外で構築できるのか、その環境で自宅で行うのと遜色なく作業できるのかを前回の記事で確かめた。

 結果からみれば、トリプルディスプレイ環境をわけなく構築できたし、最も作業効率に影響する文字入力作業も、外付けキーボードを追加することで、全く問題なく作業できた。むしろ、何にも邪魔されず、気が散ることもないので、自宅以上パフォーマンスが上がり、短時間で原稿を書き終えられた。

 「メインで使っているPCを持ち出したんだから当たり前じゃないか」――その通りだ。なので、今回は、主に寝床でのブログ執筆で出番の増えた6型モデル「GPD MicroPC 2021ver」(以下、MicroPC)を使って、仕事がどこまでできるかをねちっこく検証してみたい。

GPD MicroPC 2021ver 6型の液晶ディスプレイを搭載した超小型PC「GPD MicroPC 2021ver」。片手で握れるサイズ感が特徴だ

MicroPCは仕事ができる子?

 MicroPCは、1280×720ピクセル表示に対応した6型ディスプレイを持つ超小型PCだ。CPUは4コア4スレッドのCeleron N4120(1.1GHz〜2.6GHz)、メモリは8GB(LPDDR4)、ストレージは256GB M.2 SSDとなる。

 USB 3.0対応のUSB Type-A端子を3基、USB 3.0対応のUSB Type-C端子(USB Power Delivery/DisplayPort Alternate Mode対応)を1基、HDMI 2.0の出力端子、ギガビットイーサネット対応の有線LAN(RJ-45)、シリアルポート(RS-232C)など、これでもかというほどインタフェースが充実している。

GPD MicroPC 2021ver 背面だけでもシリアルポート(RS-232C)、HDMI、USB 3.0対応のUSB Type-A、USB 3.0対応のUSB Type-C、有線LANといった端子が詰め込まれている

 ボディーサイズは約153(幅)×113(奥行き)×23.5(厚さ)mm、重量は実測で439gとコンパクトなせいか、文房具のようなツール感がある。それゆえ、「どこにでも持ち歩きたいな」と思わせてくれるのだが、持っていても使えなくてはタンスの肥やし、いや、バックパックの肥やしとなってしまう。タンスならまだしも、持ち運んでいれば荷物になるので余計にたちが悪い。

 今回は、かな入力派の筆者が、MicroPC搭載のケータイのようなキーボードでのローマ字入力をどれだけの時間、我慢ができるのか、外付けディスプレイなしで作業できるのか、トリプルディスプレイ環境を構築できるのか、画像編集までできるのかなどを検証した。

 と、ここまでMicroPC本体のキーボード(実際はキーボタン風)で入力しているのだが、既にかなりのストレスを感じていることをお伝えしたい。

GPD MicroPC 2021ver 作業開始からここまで35分。個人で運営するブログであれば、そろそろ締めに入るような分量の文字を入力している
GPD MicroPC 2021ver テーブルの上にMicroPCを置いた状態で、指をフルに使って入力するのは厳しいので、両手でホールドして親指入力スタイルを続ける。MicroPCではこれが正統な入力スタイルだ
GPD MicroPC 2021ver 「よし、確定」と誤ってバックスペースキーをたたきがちだ。ローマ字入力すること以上にストレスの原因となっている。原稿を見直したら、1文字足りないところが数カ所あった

 MicroPC本体だけでの展開が限界に近づいてきた。

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