片手で握れる6型モデル「GPD MicroPC 2021Ver」でガッツリ仕事をしてみて分かったこと見た目はオモチャ風だが中身は本物!(3/4 ページ)

» 2022年07月07日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]

トリプルディスプレイは? 画像編集作業は?

 作業開始から3時間近くが経過した。その間、「どうせならDuet Display(スマホをサブディスプレイにするアプリ)を試したい」と、無駄な奮闘をしてしまったため、予想以上に進ちょく状況が悪い。バッテリーはどんどん減っていくのに。

GPD MicroPC 2021ver まだ作業の途中なのに、バッテリー残量は35%と危険水準になってしまった

 作業スピードアップのため、ここで外付けディスプレイを投入しよう。これまたおなじみのモバイルディスプレイ「UNIQ Prometheus Monitor 15.6 FHD」(UQ-PM15FHD)と、Sculptor「Sculptor MU140LA」(14型/4K)だ。

GPD MicroPC 2021ver 周囲や記事を読んだ人からの反応がすこぶる悪い“モバイルでのトリプルディスプレイ環境”を構築。左がUNIQ Prometheus Monitor 15.6 FHDで、MicroPCを挟んで右が14型のSculptorだ。見た目を気にしてはいられない戦いが、ここにはある

 モバイルディスプレイを接続すると、バッテリー消費が激しくなる。MicroPC内のバッテリー残量が3分の1近くになってしまったこともあり、モバイルバッテリーも投入しよう。

GPD MicroPC 2021ver 以前は高出力で2万7000mAhの「Alster Plus」や「Hyper Juice」を持ち歩いていたこともあったが、超小型PCであれば重量級のモバイルバッテリーでなくても十分だ

 配線は、次のような形を取った。MicroPCとUNIQ Prometheus Monitor 15.6 FHDをUSB Type-Cケーブルで接続して映像データを出力する。UNIQ Prometheus Monitor 15.6 FHDにはモバイルバッテリーを接続し、MicroPCへパススルー充電を行う。

GPD MicroPC 2021ver Prometheus Monitor 15.6 FHDをハブにして、モバイルバッテリーからMicroPCへ電力を供給。それ以外は、HDMIやUSB Type-Cケーブルでそれぞれのモバイルディスプレイに映像信号を送信する

 SculptorとMicroPCは、HDMIケーブルとUSBケーブルで接続する。モバイルディスプレイに電力を供給する必要があるので、HDMIケーブルだけというわけにはいかないのだ。

 ところが、ここで問題が発生した。Sculptorの画面が明滅し始めたのだ。

 「まさか、HDMIポートに不具合でも?」と心配したが、USBケーブルをMicroPCではなく、モバイルバッテリーの空いているUSB Type-A端子に接続したところ、表示が安定した。どうやら、MicroPCからの電源供給が足りなかったようだ。

 これで、MicroPCでもトリプルディスプレイ環境を構築できるということが確かめられた。

MicroPCで画像編集は可能か?

 原稿作成の仕上げは、画像編集に耐えられるかどうかだ。

 ここでは、(個人的に)定番の画像編集アプリ「PhotoScape」を使ってみた。無料版でもクロップやリサイズ、明暗度、コントラスト、ホワイトバランスの調整、オブジェクト挿入、画像の連結など、原稿内で使う画像の編集に必要な機能を利用できる。

GPD MicroPC 2021ver PhotoScapeサイト。Microsoft Storeでは「PhotoScape X」を入手可能だ

 モバイルディスプレイを2台接続し、大量の写真を格納した(しかも、階層化されていない)フォルダーを開いたまま、画像編集できるのだろうか、と不安だったが、これといってカクついたり引っかかったりすることなく、操作を続けることができた。

GPD MicroPC 2021ver PhotoScapeで、2枚の画像を1枚に連結加工しているところ。このレベルの画像編集作業であれば、問題なく続行できる

 試しに3MB超の画像4枚を連結(タイル状に並べて1枚の画像に)してみたところ、さすがに動きがカクつくようになった。また、アプリウィンドウのサイズを変更しようと操作したところ、マウスポインターに追従しづらくなる事象も発生した。

GPD MicroPC 2021ver 4枚の画像をタイル状に並べて1枚の画像にしようとしたところ、MicroPCの動きがぎこちなくなってきた

 MicroPCで今後、画像連結のような操作を頻繁にするのであれば、モバイルディスプレイの接続を外したり、ある程度画像サイズを縮小したりしてからの方がよさそうだ。

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