OMEN 45Lには、今回レビューするエクストリームモデルの他に、一部のスペックを抑えることで購入しやすくした「ハイパフォーマンスモデル」(税込み直販価格37万5100円)が用意されている。
両者の違いは搭載されているCPUとGPUにある。エクストリームモデルは第12世代Coreプロセッサの最上位モデルとなる「Core i9-12900K」とGeForce RTX 30シリーズの上位モデル「GeForce RTX 3090」を組み合わせており、メーカー製ゲーミングデスクトップPCとしては最高クラスのスペックを有している。ハイパフォーマンスモデルでは、CPUとGPUがそれぞれ「Core i7-12700K」「GeForce RTX 3080」で、こちらもメーカー製としてはかなりのハイスペックである。
その他のスペックはエクストリームモデルとハイパフォーマンスモデルで以下の通り共通している。
標準構成の場合、本体への付属品は電源ケーブルと簡易マニュアルのみとなる。ディスプレイはもちろんだが、キーボードやマウスは別売となるので注意しよう。なお、直販ではOMENブランドのゲーミングキーボードやゲーミングマウスを付属することも可能だ。また、ディスプレイが必要な場合は34型ウルトラワイドディスプレイ「HP X34 WQHD」のセット品も用意されている。
もっとも、ゲーミングデスクトップPCを購入する人の多くは、自分好みのキーボード、マウス、ディスプレイを別途調達する人が多いと思う。そういう意味では、標準の付属品を極力少なくする姿勢は好印象ともいえる。
今回評価するエクストリームモデルが搭載するCore i9-12900Kは、第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake)のデスクトップ向け製品(Sシリーズ)の最上位モデルで、型番末尾の「K」が示すようにアンロック(≒オーバークロック)にも対応している。処理能力重視の「パフォーマンスコア(Pコア)」は8基16スレッド構成(3.2GHz〜5.2GHz)、処理効率(消費電力)重視の「効率コア(Eコア)」は8基8スレッド(2.4GHz〜3.9GHz)で稼働する。合計で“16コア24スレッド”という構成だ。
Core i9-12900Kの基本消費電力は125Wで、Maximum Turbo Power(最大消費電力)は241Wとなっている。メインメモリはDDR4-3200とDDR5-4800(いずれも定格時)に対応しているが、先述の通りOMEN 45LではDDR4規格を採用している。
一方、GeForce RTX 3090はGeForce RTX 30シリーズにおいて「GeForce RTX 3090 Ti」に次ぐモデルだ。「2番手」ではあるものの、以前は最上位モデルだったこともあり、現在でも“モンスター級”のスペックを備えている。
GeForce RTX 3090は「Ampereアーキテクチャ」のGPUコアを採用し、CUDAコアを1万496基搭載している。開発元のNVIDIAが公開しているスペックでは、1.4GHz〜1.67GHz駆動とされているが、OMEN 45L(エクストリームモデル)が搭載するグラフィックスカードはGPU(定格)クロックが1395MHz、ブースト(最大)クロックが1695MHzという設定となっているようだ。
今回のレビューはOMEN 45Lが主役だが、今回組み合わせるOMEN 27uについても軽く触れておこう。
OMEN 27uはOMEN 45Lと一緒に発表された27型ゲーミングディスプレイで、先述の通り4K/144Hz表示に対応するハイエンドモデルだ。ディスプレイパネルにはIPS液晶を改良して暖色の表現力を高めつつ、発熱を抑制した「IPS Oxide」を採用している。
HDMI 2.1入力、HDMI 2.0入力とDisplayPort 1.4入力を備えており、最新の据え置きゲーム機も4K表示で楽しめることが魅力だ。
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