ここからは、OMEN 45L(エクストリームモデル)の実力をベンチマークテストを通してチェックしていこう。今回は、以下のスペックを備える最新のゲーミングノートPCを比較対象として用意した。
比較対象も最新世代かつノートタイプとしてはハイエンドに属するゲーミングPCだ。ある意味で“モンスター同士”の対決となるが、どうなるか……?
3Dレンダリングを通してCPUのパフォーマンスをチェックする「CINEBENCH R23」の結果は以下の通りとなった。
Pコアが多い分、OMEN 45Lの方が良好なスコアを記録した。シングルコアのスコアを見ると比較対象の方がむしろ良いスコアを出している。
今回はシステムの標準設定のまま計測したが、互いにアンロックをした場合、放熱に余裕のあるOMEN 45Lの方にアドバンテージがありそうだ。
続けて、PCの総合ベンチマークテストアプリ「PCMark 10」の結果を見ていこう。
「Essentials」は日常使い、「Productivity」はビジネスにおける生産性、「Digital Content Creation」は静止画や動画といったマルチメディアコンテンツの制作能力をチェックするテストだ。特にDigital Content CreationはCPUやGPUの性能差がスコア差につながりやすい。結果は以下の通りとなった。
CPUとGPUの違いが、Digital Content Creationのスコア差となって表れている。どちらも各フォームファクターにおけるモンスターレベルのPCだが、やはりパワーを求められる要素ではデスクトップタイプの方が優位性が高そうである。
3Dグラフィックスのパフォーマンスをテストするベンチマークテストアプリ「3DMark」では、WQHD(2560×1440ピクセル)の描画でテストする「Time Spy」と、4Kの描画でテストする「Time Spy Extreme」を実行した。いずれもDirectX 12ベースで負荷は高い。
総合スコアは以下の通りとなった。
比較対象のスコアも十分に高いのだが、OMEN 45L(エクストリームモデル)はそれすらも大きく上回るスコアを記録した。さすがに少し前までは“最高峰”を誇っていただけある。
実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして、スクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」と「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチマーク)」も試してみた。FF14ベンチマークは最高画質で測定し、FF15ベンチマークはカスタム設定で最も負荷が高くなるように設定した際のスコアを収集した。解像度はいずれもフルHD(1920×1080ピクセル)である。
比較対象はノートPCとしては最高水準のスコアなのだが、やはりOMEN 45L(エクストリームモデル)の方が“強い”。よほどのことがなければ、どんなゲームでもスムーズにこなせそうないきおいである。
OMEN 45Lでは、2つのゲームにおけるフレームレートも合わせて計測した。
【シャドウ オブ ザ トゥームレイダー ディフィニティブエディション】
「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー ディフィニティブエディション」では、NVIDIA RTX DLSSの項目を「クオリティ」とし、グラフィック設定はプリセットの「最高」モードを適用してフレームレートを測定した。4K出力時の結果は毎秒130フレームだった。
なお、DLSSはWQHD解像度以上で実質的な効果が出やすいとされている。その点には留意が必要だ。
【ファークライ6】
「ファークライ6」では、アプリ内のベンチマークテスト機能を使ってフレームレートをチェックした。描画はフルHDでカスタム設定を最も負荷を高くした状態で計測した結果、毎秒69フレームを記録した。
GeForce RTX 3090を搭載しているだけあり、一般に負荷が高いとされるゲームであっても高いフレームレートを記録している。さすがといった感じである。
最後に、ストレージの読み書き速度をチェックするアプリ「CrystalDiskMark 8.0.4」でシーケンシャル(連続)したデータの読み書きをチェックした。結果は以下の通りだ。
OMEN 45Lも比較対象も、SSDはPCI Express 4.0接続である。ほぼ同レベルの高速さだが、それでもOMEN 45Lの方が有意に高速だった。とはいえ、この速度差を体感できるシーンはほとんどないものと思われる。
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