ここからは、Ryzen 9 7950X3Dの実力をベンチマークテストを通して確認していこう。
今回はAMDから提供された「レビューキット」に、筆者の手持ちの機材を組み合わせてテストを実施した。主な仕様は以下の通りだ。
なお、今回は過去にほぼ同じ構成で行った「Ryzen 9 7950X」(16コア32スレッド/4.5GHz〜5.7GHz)と、Core i9-13900K(Pコア8基16スレッド/3GHz〜5.8GHz+Eコア16基16スレッド/2.2GHz〜4.3GHz)におけるテスト結果も参考値として掲載する。
(※3)一部のテストでは「ASRock X670E Taichi」を利用している
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行してみた。結果は以下の通りだ。
スコアだけを見ると、Ryzen 9 7950X3Dが一番低くなっている。Ryzen 9 7950Xと比べた場合は、基本(定格)のクロック周波数が300MHzほど低いことが微妙なスコア差をもたらしたと考えられる。
続いて、PCの総合的な性能をチェックする「PCMark 10」の結果を見ていこう。総合スコアは以下の通り拮抗(きっこう)している。
3D V-Cacheテクノロジーは、CPUの扱う命令が頻繁に変わる場合(≒CPUに対する命令データがたくさん出る場合)に効果を発揮する。しかしPCMark 10のテスト内容は「基本的なPC操作」にフォーカスしており、CPUに出す命令という観点に立つと“単調”なので、その効果を確認しづらいのだ。
その効果をチェックするには、複雑な3Dグラフィックスを扱うゲームのように「CPUに出す命令がコロコロ変わるアプリ」を試してみる他にない。
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