ということで、続けてゲームで用いる3Dグラフィックス機能をテストできる「3DMark」を使って、Ryzen 9 7950X3Dの“底力”をチェックしてみよう。各テストの総合スコアは以下の通りだ。
僅差ではあるが、Ryzen 9 7950X3Dがトップに立つテストも現れた。「誤差でしょ?」と思う人もいるかもしれないが、何度か同じテストを繰り返した限りにおいて、この序列が変わることはなかった。
続けて、実際のゲームをベースとするベンチマークテストとして、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を試してみる。
今回は始めから「最高品質」設定として、フルHD(1920×1080ピクセル)、WQHD(2560×1440ピクセル)、4K(3840×2160ピクセル」の3解像度でスコアを計測した。結果は以下の通りだ。
結果をよく見ると分かるが、Ryzen 9 7950X3Dは、少なくともRyzen 9 7950Xには勝っている。あと少しでCore i9-13900Kを打ち倒す所まで迫っていることも感慨深いのだが、勝てなかった理由を考察してみると、FF14ベンチマークがCPU面ではシングルコア性能が重視されるテストであることが影響していると思われる。
少し負荷の大きな「FINAL FANTASY 15 WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」も実行してみよう。こちらも画質を「高品質」とした上で、フルHD、WQHD、4Kの3解像度でスコアを測った。結果は以下の通りだ。
こちらについては、FF14ベンチマークと比べるとRyzen 9 7950X3Dの優位性は見られないように思える。
もちろん、L3キャッシュが非常に多いRyzen 7000X3Dシリーズに最適化されたゲームが登場すれば、結果も変わるだろう。しかし、結果こそ肉薄しているものの、現時点では単純にスコア(≒絶対性能)を出すだけなら、Ryzen 9 7950XやCore i9-13900Kの方が有利ということになってしまう。
……と、ベンチマークスコア“だけ”を見ればRyzen 9 7950X3Dのメリットは見いだしにくい。しかし、まだ我々は見逃しているポイントがある。消費電力だ。
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