「もっと重たいゲームはどうだろう?」と考える人もいると思うので、現時点において一番負荷の大きいPCゲームの1つである「Cyberpunk 2077」で平均フレームレートをチェックしてみることにしよう。
今回は、以下の設定でゲーム内ベンチマーク機能を使って平均フレームレートを計測している。
なお、このテストのみRyzen同士での比較となる。結果は以下の通りだ。
ご覧の通り、ほとんど差はない。通常、GPUの描画支援機能を利用しても、クラスの違うCPUでは大きな差が出やすい傾向にある。しかし、少なくともRyzen 7 7800X3Dは1ランク上かつ2倍のコアを備えるCPUを相手に大健闘している。
先述の通り、Ryzen 7 7800X3DのTDPは、先行リリースされた上位製品と同じ120Wに設定されている。一見すると「同じ消費電力なら、Ryzen 7 7800X3Dの『ワッパ』は良くないのでは?」と思えてしまう。
本当はどうなのか――ワットチェッカーで消費電力を調べてみよう。今回は、Windowsにログインした後、10分間放置した状態を「アイドル状態」、3DMarkのTime Spy Extremeを実行した際のピーク電力を「高負荷時」として計測した。結果は以下の通りである。
アイドル時の消費電力に大差はない。しかし、高負荷時の消費電力はRyzen 7 7800X3Dが一番低い。CPU以外の構成パーツにも違いがあるため、その差も考慮しなければならないが、それでもRyzen 7 7800X3Dは消費電力の割にゲームのパフォーマンスが良いという事実は揺るがない。
Ryzen 7 7000X3Dシリーズは、消費電力当たりのパフォーマンス(いわゆる「ワッパ」)に優れていることは以前のテストでも明らかだった。今回登場するRyzen 7 7800X3Dは、その中でも特にワッパに優れていることがテストを通して分かった。3D V-Cacheのメリットを一番明確に体感できるCPUといえる。
「とにかく快適にゲームを楽しむ」ということを最重要視して自作PCを1から組むのであれば、Ryzen 7 7800X3Dは第1候補として据えてみてほしい。
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