筆者はSwitchBotの他のカメラも使用している他、本製品と並行してRing Spotlight Cam Plusも試しており、それらと比べた場合の挙動の違いについてもまとめておこう。なお実際の試用は玄関先に取り付けて行っているが、以下のスクリーンショットは室内で別途撮影を行っているのでご了承いただきたい。
アプリを立ち上げてカメラのメイン画面を表示すると、上段にカメラの映像が、下段に動体検知の一覧が並んでいる。多くのネットワークカメラはほぼ同じレイアウトを採用しているので、ユーザーにとってはおなじみの画面だ。
本製品は、この手のカメラではおなじみの、動体を検知するとアプリもしくはメールで通知する機能を搭載しているが、ネックとなるのは、検知時の静止画をタップしても、動画が再生されるわけではないことだ。
「Google Nest Cam」やRing Spotlight Cam Plusでは、モーション検知で表示されるサムネイルをタップすると、その前後の動画が再生されるので、被写体がどんな動きをしているか一目瞭然だ。しかし本製品はあくまで1枚モノの静止画であり、タップをしても動画が再生されるわけではない。
そのため、通知が飛んできたからといって画面タップをしても、被写体がいったい何なのか、どのような動きをしていたのかが判断しづらい。これは大きなハンディだ。ちなみに、これはSwitchBotの他のカメラ製品に共通する仕様となる。
もっとも、動画での記録自体はきちんと行える。方法は2つで、1つは本体にmicroSDカードをセットしてローカルで録画する方法だ。もう1つは有料プランを申し込み、クラウドに録画する方法となる。
このいずれかを事前に設定しておけば、カメラ画面の下部にある「録画」という画面を開き、「microSDカード映像」または「クラウド映像」を選択して、記録された動画を参照できる。メイン画面に表示されるサムネイルとひも付いていないのは首をひねらざるを得ないが、動画の記録ができないわけではない。
なおクラウド録画プランの場合、「クラウド映像」ページに並ぶサムネイルをタップすると該当シーンの動画がすぐに呼び出せるので非常に快適だが、microSDはタイムライン上に録画された時間帯が赤帯で表示されるだけで、スクロールしながら手動でタップしないと再生できず、極めて使いづらい。実用性を考えるとクラウドの一択だろう。
なおSwitchBotの他のカメラでは、microSDへの録画は24時間365日行われる(どれだけの期間データを残せるかは容量に依存する)ので、クラウド録画と違って動体検知で反応しなかった時間帯もチェックできるという差別化ポイントがあったのだが、本製品のmicroSD録画は動体検知の範囲しか記録されない仕様のため、クラウド録画プランを契約していると利用価値がほぼない。
動体検知は100%信用できるわけではなく、気になることがあれば生データを確認できる24時間365日録画の方法はあるに越したことはない。SwitchBotの通常タイプのカメラはそれをサポートするまれな存在で、他製品との差別要因になっていたのだが、本製品で非対応になっているのは残念だ。
続いて、試用して気になった部分を見ていこう。
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