この他、本製品は背面に100mmのVESAマウントも用意されているので、市販のディスプレイアームなど、VESAマウントを使って固定するオプションを組み合わせられる。こうした自由度の高さは1つの大きな特徴だ。
なお本製品は左側面に電源ケーブルなどを接続するポート、右側面には後述するOSDメニュー操作用のボタンが搭載されており、縦置きにする場合はこれらが干渉しないように注意する必要がある。付属のディスプレイアームを用いての設置ならば問題ないが、直置きするとボタンが押せなくなってしまう。
最後にOSDメニューについても触れておこう。OSDメニューの操作は本体右側面の4つのボタンで行う。メインメニューを開くためには、メニューボタンを連続して2回押さなくてはいけないなど若干癖のある仕様だが、操作性自体は悪くない。製品の売りであるブルーライト低減やフリッカーフリーなどのオン/オフもここで切り替えられる。
以上のように、本製品はオプションを買い足すことなく、さまざまな設置方法に対応しており、幅広いシーンでの活用を可能にしている。ディスプレイとしての機能に際立った特徴があるわけではないが、基本的な特徴は一通り押さえており、24型前後でディスプレイを探している人にとってはよい選択肢といえる。
ちなみに、本製品と同じくフック掛けに対応した製品としては、LGの27型ディスプレイ「27BQ70QC-S」があるが、こちらはディスプレイアームが付属せず、またVESAマウントにも対応しない。汎用性の高さでは、本製品の方が有利だろう。
若干気をつけるべきなのは、電源ケーブルや映像ケーブルが本体の背面ではなく、左側面から出る仕様にある。前述のようにアーム利用時に配線がまとめにくいことに加えて、実際の本体幅よりも、横方向に広めのスペースを必要とすることにも注意したい。
また同じ理由で、左側面にディスプレイやデバイスをピタリと並べて設置できないことは、置き方によってはネックになる場合もありそうだ。とはいえ多彩な置き方が可能な本製品のこと、あれこれと試していれば、利用環境に応じたリカバリー方法も見つかることだろう。
同社直販のASUS Storeでの価格は税込みで5万6520円と安くはないが、これだけのオプションが付属していれば、23.8型としては多少割高であっても、お得なことは間違いない。専用アームだけでなく汎用のVESAマウントが使えるのも利点で、設置方法に縛られたくないユーザーにとっては、注目の製品と言えそうだ。
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