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予想通りだが想像以上! M2 Ultraチップ搭載「Mac Studio」で動画編集が爆発する!本田雅一のクロスオーバーデジタル(2/3 ページ)

» 2023年06月13日 12時00分 公開
[本田雅一ITmedia]

比類なき高い電力効率と性能を発揮

 「えー、M2 Ultraチップって、そんなにすごいの?」と思っている皆さんに向けて、ここからはベンチマークテストの結果を見てみようと思う。

 まず、クロスプラットフォームのベンチマークテストアプリ「Geekbench 5」と「Geekbench 6」を実行してみると、スコアは以下の通りとなった。

  • Geekbench 5
    • CPU(シングルコア):2081ポイント
    • CPU(マルチコア):2万8594ポイント
    • Metal:13万4932ポイント
  • Geekbench 6
    • CPU(シングルコア):2815ポイント
    • CPU(マルチコア):2万1423ポイント
    • GPU Metal:22万5274ポイント

 Metal Browserでスコアを比較してみると、M2 UltraのCPUスコアは、M1 Ultraはもちろん消費電力がはるかに大きい「Core i9-13900KS」(Pコア8基16スレッド+Eコア16基16スレッド、消費電力150〜253W)よりもスコアが高い。Metal(GPU)スコアも「Radeon RX 6900 XT」に迫っており、ハイエンドの独立GPUに匹敵する性能を確保している。

 GPUのパフォーマンスについては、Open CLでの効率はやや落ちる。ただし、Macのプロフェッショナルクリエイター向けアプリはMetalに最適化されたものが多いので、あまり問題にはならないだろう。NVIDIAの超ハイエンドGPUには及ばないが、デスクトップ向けディスクリートGPUでも上位クラスの性能は確保している。

Geekbench 6 Geekbench 6のスコア

 Windows PCを使えば、本機と同等の動画編集用マシンをより安価に構築することは可能だろう。しかし、ディスクリートGPUではGPU側にも(処理内容にもよるが)大きなグラフィックスメモリが必要になり、トータルの電力効率は大きく悪化する。

 そもそも、現行の独立GPUでは、グラフィックスメモリは多くて48GBである。ユニファイドメモリアーキテクチャは、より多くのメディアデータを扱うジャンルで生きてくるだろう。

 もちろん、ベンチマークで競合できるようにシステムを組んだとしても、Mac Studioのサイズに収めることは不可能なはずだ。

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2024年05月13日 更新
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