5万2800円からの「GeForce RTX 4060」は“買い”のGPUなのか? 4060 Ti(8GB)との違いを試してみた先行レビュー(3/4 ページ)

» 2023年06月28日 22時00分 公開
[迎悟ITmedia]

サイバーパンク2077

 ということで、さらに負荷の高い(≒やりとりするデータ量が多い)ゲーム、特に「AAA(大作)ゲーム」をプレイするとどうなるのか、「サイバーパンク 2077」を通してチェックしてみよう。

 サイバーパンク 2077には、ゲーム内にベンチマークテストモードがある。これを使って、平均フレームレートを比べる。データの都合で、これ以降のテストは基本的にGeForce RTX 4060 TiとGeForce RTX 4060 Ti(8GB)2つを比べていく。

 画質設定を「ウルトラ」とした上で、フルHD、WQHD、4Kの解像度で「DLSS無効(ネイティブ解像度)」「DLSS有効/品質:パフォーマンスウルトラ(フレームレート優先」の平均フレームレートを計測した。気になる結果は以下の通りだ。

  • フルHD
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→34.02fps/DLSS有効→95.90fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→44.07fps/DLSS有効→180.49fps
  • WQHD
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→19.90fps/DLSS有効→70.57fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→25.54fps/DLSS有効→132.3fps
  • 4K
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→3.91fps/DLSS有効:30.96fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→3.66fps/DLSS有効→67.28fps

 GeForce RTX 4060では、フルHD解像度であってもネイティブ描画では紙芝居のようになってしまうことがあったが、DLSSを有効にすると突っかかりもなく快適に描画されるようになった。DLSSの効果は絶大である。

 WQHD以上の解像度でもDLSSの効果は大きい。ただし、GeForce RTX 4060 Ti(8GB)と比べると“余力”がない。WQHD解像度ならそこそこプレイできるのだが、4K解像度だと結構厳しい。

サイバーパンク2077 サイバーパンク2077の平均フレームレート(解像度別)

Microsoft Flight Simulator

 超高負荷ゲームとしてもう1つ、「Microsoft Flight Simulator」でも平均フレームレートをチェックしてみよう。

 今回は、ディスカバリーフライトの「モナコ」をAI操縦とした上で、「CapFrameX」で2分間の平均フレームレートを計測した。設定で「DirectX 12」を有効にした状態での計測結果は以下の通りだ。

  • フルHD
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→43.7fps/DLSS有効→69.0fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→60.0fps/DLSS有効→144.6fps
  • WQHD
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→33.1fps/DLSS有効→64.0fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→59.5fps/DLSS有効→99.3fps
  • 4K
    • GeForce RTX 4060:DLSS無効→10.1fps/DLSS有効→13.4fps
    • GeForce RTX 4060 Ti(8GB):DLSS無効→34.8fps/DLSS有効→50.0fps

 やはり、DLSSの効果はてきめんである。しかし、WQHD以上での解像度ではDLSSの効果も限定的で、特に4K解像度ではDLSSを使ってもプレイは困難である。AAAタイトルで“現実的に”ゲームを遊ぶとなれば、DLSSをオンにした上でフルHD解像度とするのがベストだろう。

 ちなみに、Microsoft Flight Simulatorで解像度を4Kに設定した場合、GeForce RTX 4060ではメニューなどゲーム本編以外の画面も紙芝居のような動きになってしまい、他の解像度への変更を行うのも苦労した。興味本位で4K解像度を試さないほうがいいかもしれない。

Microsoft Flight Simulator Microsoft Flight Simulatorの平均フレームレート

 続いて、ゲーム以外の用途におけるパフォーマンスをチェックしていこう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月10日 更新
  1. 新型「iPad Pro」がM3チップをスキップした理由 現地でM4チップ搭載モデルと「iPad Air」に触れて驚いたこと (2024年05月09日)
  2. 個人が「Excel」や「Word」でCopilotを活用する方法は? (2024年05月08日)
  3. M4チップ登場! 初代iPad Proの10倍、前世代比でも最大4倍速くなったApple Silicon (2024年05月08日)
  4. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  5. iPad向け「Final Cut Pro 2」「Logic Pro 2」登場 ライブマルチカム対応「Final Cut Camera」アプリは無料公開 (2024年05月08日)
  6. パナソニックがスマートTV「VIERA(ビエラ)」のFire OSモデルを6月21日から順次発売 Fire TVシリーズ譲りの操作性を実現 (2024年05月08日)
  7. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  8. これは“iPad SE”なのか? 新型iPadを試して分かった「無印は基準機」という位置付けとシリーズの新たな幕開け (2022年10月24日)
  9. マウス、モバイルRyzenを搭載した小型デスクトップPC「mouse CA」シリーズを発売 (2024年05月08日)
  10. NECプラットフォームズ、Wi-Fi 6E対応のホーム無線LANルーター「Aterm WX5400T6」 (2024年05月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー