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CPUとメモリを一体化! 傾くキーボードも備えたASUS入魂の1台「ASUS Zenbook Pro 16X OLED」を試して分かったこと(2/3 ページ)

» 2023年08月01日 12時00分 公開
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クリエイティブを加速させる独自機構が満載

 その他の外観面や機能面での特徴は、先代モデルを継承している。

 ユニボディーの本体は、航空機や宇宙船でも採用される「6000系アルミニウム合金」で作られており、CNC(コンピュータ演算に基づく削り出し)加工によって丈夫さを高めている。手に触れる部分には耐指紋コーティングが施されており、指紋が付いても乾いた布でサッと拭き取れる。

 ASUSの独自技術で、キーボードの上部が約14.5mm浮き上がる「AAS Ultra機構」も、引き続き採用されている。これにより、キートップに7度の傾斜ができてタイピングしやすくなると共に、吸気効率の向上で排熱性能がより高まり、ピークパフォーマンスをより長い時間維持しやすくなっている。

天板 ボディーは6000系アルミニウム合金製で、カラーは「テックブラック」を採用している。耐指紋コーティングが施されているので、指紋が付いても拭き取れば簡単に取れる
ヘアライン加工 天板にはZenbookシリーズ専用の「Aロゴ」があり、そこを中心にスピン加工が施されている
AAS Ultra機構 天板を開くとキーボードが7度傾く「AAS Ultra機構」は、先代に引き続き搭載されている
横から 真横から見ると、キーボードはこのように持ち上げられている。持ち上がった際にできた“すき間”から思いきり空気を吸い込むことで、放熱効率を高めている

 ディスプレイはタッチ操作/ペン入力対応の16型のOLED(有機EL)で、最大解像度は3200×2000(アスペクト比16:10)ドットとなる。リフレッシュレートは最大120Hz、応答速度は最短約0.2秒と、動きの激しい動画の視聴やゲーミングにも対応できるスペックを備えている。

 クリエイター向けということもあって、DCI-P3の色域は100%カバーした上で、色再現度を担保する「PANTONE認証」も取得している。

 ペン入力は4096段階の筆圧検知に対応しており、純正の「ASUS Pen 2.0」とペン先(4種類)が付属する。ペンの充電はUSB Type-Cケーブルを介して行える。手書きメモはもちろん、レタッチやクリエイター向けツールの操作にも便利に使えるだろう。

ディスプレイ ディスプレイは3200×2000ピクセルの有機ELで、色再現性を担保するPANTONE認証も取得済みだ。壁紙は有機ELディスプレイの発色の良さがよく分かるオリジナルのものがプリセットされている
ASUS Pen 2.0 本体にはASUS Pen 2.0とペン先(4種類)が付属する。バッテリー内蔵式で、充電はUSB Type-Cケーブルで行う

 キーボードは90キーの日本語配列で、全キーにLEDバックライトを備えている。暗い環境でもキーボードの各キーがしっかりと見えるため、暗い環境でのタイピングでも安心だ。

 ただ、Enterキーの周辺にある一部のキーが“いびつ”な形状になっていることや、Enterキーの右側にもキーが配置されていることはどうしても気になる。特に、Enterキーの右側にあるキーは、タイピングのしづらさにつながっているので、どうにかしてほしかった……。

 タッチパッドはASUS独自の「NumberPad 2.0」で、モードの切り替えによってテンキーとしても利用できる。数値入力が頻繁に求められるシーンでも、スムーズで効率的な操作が可能となる。

 加えて、本機はカスタマイズ可能なダイヤルコントローラー「ASUS Dial」も搭載している。レタッチツールのブラシサイズの変更や操作の取消、マルチメディアの操作など、さまざまな操作を直感的に行うことができ、生産性の向上を期待できる。

キーボード回り キーボードは日本語配列で、テンキーレスとなる。Enterキー周辺のキーが“いびつ”なことも気になるのだが、入力面ではそれ以上に同キーの右側にもキーがあることの方がストレスとなりうる
バックライト キーボードにはLEDバックライトを備えているので、暗所でのタイピングもしやすい
タッチパッド タッチパッドはテンキーとしても利用できる。テンキーとの切り替えスイッチと、隣接するASUS Dialのオン/オフスイッチは、このタッチパッド上にある
ASUS Dial クリエイター向けツールで便利に使える「ASUS Dial」も引き続き搭載している

充実のポート類

 インタフェース類は、左側面に電源端子、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子とThunderbolt 4(USB4)端子×2を、右側面にSDXCメモリーカードスロット(UHS-II対応)、イヤフォン/マイクコンボ端子とHDMI出力端子を備えている。Thunderbolt 4端子は、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力も可能だ。ディスプレイ上部には顔認証にも対応する約207万画素のWebカメラも備える。

 フルサイズのSDXCメモリーカードスロットは、カメラから写真や動画を取り込む際に便利に使える。高速転送にも対応しているので、スピーディーな取り込みを期待できる。

 ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。

左側面 左側面のポート類
右側面 右側面のポート類
カメラ 顔認証対応の約207万画素Webカメラを備える

 本体のサイズは、約355(幅)mm×251(奥行き)×16.9(厚さ)mmで、重量は約2.4kgとなる。いろいろなギミックを詰め込んでいることもあり、気軽に持ち運べる重量とはなっていない。

 ACアダプターは最大280W出力となる。かつての大出力ACアダプターと比べると、コンパクトではある。しかし、それなりにサイズは大きいので、本体と一緒に持ち運ぶのは難しい。

 本体とACアダプターは「気合いを入れれば持ち運べる」という認識がピッタリだろう。

底面 底面にも大きな吸気口がある。スリットから2基の「IceBladesファン」が見える
背面 背面には排気口が大きく取られている
ACアダプター ACアダプターは最大280W(20V/14A)出力だ

 次ページでは、ベンチマークテストを通して本機の実力をチェックしていく。

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2024年05月13日 更新
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