その他の外観面や機能面での特徴は、先代モデルを継承している。
ユニボディーの本体は、航空機や宇宙船でも採用される「6000系アルミニウム合金」で作られており、CNC(コンピュータ演算に基づく削り出し)加工によって丈夫さを高めている。手に触れる部分には耐指紋コーティングが施されており、指紋が付いても乾いた布でサッと拭き取れる。
ASUSの独自技術で、キーボードの上部が約14.5mm浮き上がる「AAS Ultra機構」も、引き続き採用されている。これにより、キートップに7度の傾斜ができてタイピングしやすくなると共に、吸気効率の向上で排熱性能がより高まり、ピークパフォーマンスをより長い時間維持しやすくなっている。
ディスプレイはタッチ操作/ペン入力対応の16型のOLED(有機EL)で、最大解像度は3200×2000(アスペクト比16:10)ドットとなる。リフレッシュレートは最大120Hz、応答速度は最短約0.2秒と、動きの激しい動画の視聴やゲーミングにも対応できるスペックを備えている。
クリエイター向けということもあって、DCI-P3の色域は100%カバーした上で、色再現度を担保する「PANTONE認証」も取得している。
ペン入力は4096段階の筆圧検知に対応しており、純正の「ASUS Pen 2.0」とペン先(4種類)が付属する。ペンの充電はUSB Type-Cケーブルを介して行える。手書きメモはもちろん、レタッチやクリエイター向けツールの操作にも便利に使えるだろう。
キーボードは90キーの日本語配列で、全キーにLEDバックライトを備えている。暗い環境でもキーボードの各キーがしっかりと見えるため、暗い環境でのタイピングでも安心だ。
ただ、Enterキーの周辺にある一部のキーが“いびつ”な形状になっていることや、Enterキーの右側にもキーが配置されていることはどうしても気になる。特に、Enterキーの右側にあるキーは、タイピングのしづらさにつながっているので、どうにかしてほしかった……。
タッチパッドはASUS独自の「NumberPad 2.0」で、モードの切り替えによってテンキーとしても利用できる。数値入力が頻繁に求められるシーンでも、スムーズで効率的な操作が可能となる。
加えて、本機はカスタマイズ可能なダイヤルコントローラー「ASUS Dial」も搭載している。レタッチツールのブラシサイズの変更や操作の取消、マルチメディアの操作など、さまざまな操作を直感的に行うことができ、生産性の向上を期待できる。
インタフェース類は、左側面に電源端子、USB 3.2 Gen 2 Standard-A端子とThunderbolt 4(USB4)端子×2を、右側面にSDXCメモリーカードスロット(UHS-II対応)、イヤフォン/マイクコンボ端子とHDMI出力端子を備えている。Thunderbolt 4端子は、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力も可能だ。ディスプレイ上部には顔認証にも対応する約207万画素のWebカメラも備える。
フルサイズのSDXCメモリーカードスロットは、カメラから写真や動画を取り込む際に便利に使える。高速転送にも対応しているので、スピーディーな取り込みを期待できる。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。
本体のサイズは、約355(幅)mm×251(奥行き)×16.9(厚さ)mmで、重量は約2.4kgとなる。いろいろなギミックを詰め込んでいることもあり、気軽に持ち運べる重量とはなっていない。
ACアダプターは最大280W出力となる。かつての大出力ACアダプターと比べると、コンパクトではある。しかし、それなりにサイズは大きいので、本体と一緒に持ち運ぶのは難しい。
本体とACアダプターは「気合いを入れれば持ち運べる」という認識がピッタリだろう。
次ページでは、ベンチマークテストを通して本機の実力をチェックしていく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.