最後に、OSDメニューについてもチェックしておこう。OSDメニューは、本体左側面のボタンを使って操作する。ボタンは3つあり、上下ボタンで項目移動、中央ボタンで決定、中央ボタンの長押しで「戻る」というオーソドックスなメニューで、直感的に利用できる。メインメニューを表示せずに、明るさ調整と音量調整を行うショートカットも用意されている。
ちなみに、同社のモバイルディスプレイに採用されているOSDメニューのデザインは2種類あるが、今回のモデルは以前紹介した15.6型モデルとは異なり、バータイプの14型モデル「LCD14HCR-IPSW」に採用されている、大きめのアイコンを用いたデザインだ。タッチ操作に適したUIに見えるが、特にそうした意図ではないようだ。
今回紹介した本製品のように、モバイルディスプレイで多くを占める15.6型では物足りないユーザー向けの大画面モバイルディスプレイは、昨今その点数がじわじわと増えつつある。どの製品も、持ち歩いて使うというモバイルディスプレイの特徴はそのままに、デスクトップでの利用も想定した仕様が特徴だ。
そのような中で、本製品は卓上利用を前提としたスタンドをモバイル用のカバーとは別に付属しており、買い足す必要がないのが魅力となる。ネジ止めが必要なため、2つのスタンドをこまめに切り替えて使うのは難しいが、購入の時点で利用スタイルが定まっていないユーザーにとっては、どちらでも使えるのは心強いだろうし、つぶしが利くという意味でも間違いなくプラスだ。
実売価格は3万円台半ばから後半と、一見するとやや高価に見えるが、付属品の充実ぶりを考えるとむしろリーズナブルだろう。ただし、持ち歩き利用が前提でデスクトップ用スタンドが不要だとか利用スタイルがあからじめ決まっているのなら、以前紹介したアイ・オー・データ機器の17.3型モデル「LCD-YC171DX」など、他の選択肢もある。VGAで接続できることを除き、ディスプレイ自体は目立つ特徴はないだけに、使い方で選ぶ製品と言ってよいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.