完成品PC限定で良コスパ! 内蔵GPUなしの「Ryzen 5 7500F」ってどんなCPU?(1/3 ページ)

» 2023年11月23日 11時00分 公開
[迎悟ITmedia]

 PCを購入する際に、予め想定していた予算内で求めている性能を得られると、ものすごく満足感が高い。しかし現実には「あれも、これも」とこだわっていくうちに、予算をオーバーしてしまいがちだ。

 予算を増やせるのなら、それに超したことはない。しかし、現実にはそううまく行くとも限らず、何らかの妥協を強いられることになる。

 欲しいスペックを満たしつつ、費用を節約したい――そんな時にふと頭に思い浮かぶのが内蔵GPUを省いた(無効化した)CPUだ。外部GPU(グラフィックスカード)を初めから搭載するのであれば、内蔵GPUが省くだけで数千円の節約となる。

 そんな内蔵GPUを省いたCPUの1つが、AMDの「Ryzen 5 7500F」だ。読者の中には「え、そんなCPU聞いたことない」という人もいるかもしれない。それもそのはず、Ryzen 5 7500Fは単体販売されないCPUの1つで(※1)、入手するにはメーカー製PCか、BTOビルダーによるカスタマイズPCを購入するしかない。

 今回、AMDからのご厚意でRyzen 5 7500Fの実力を試す機会を得た。ある意味でレアな「GPUなしCPU」の実態に迫っていこう。

(※1)一部の国/地域では単品販売されています

Ryzen 5 7500F お目にかかる機会が少ないCPU「Ryzen 5 7500F」の実力やいかに……?

「GPUなし」ゆえにお買い得

 11月23日現在において、Ryzen 5 7500Fはデスクトップ向け「Ryzen 7000シリーズ」のエントリーモデルとなっている。AMDのWebサイトに掲載された製品情報によると7月22日にリリースされたようだが、ハイエンドモデルL3キャッシュ増しモデルメインストリームモデルとは異なり、何の発表もなく“しれっと”ラインアップに追加された。

 本モデル以外のRyzen 7000シリーズは、全モデルにRDNA 2アーキテクチャのGPUコア(Radeon Graphics)を内蔵している。しかし、冒頭でも触れた通り、Ryzen 5 7500FにはGPUが内蔵されていない。そのため、映像を出力するには別途GPUを装着する必要がある。

 GPU付きが標準ということもあり、モデル名にはGPUレスであることを示す「F」というサフィックスが付いている。これはIntelのデスクトップ向けCPUにおける「GPU無しモデル」と同様だ。

F付き Ryzen 7000シリーズは内蔵GPU付き(AMDでは「APU」と呼ばれるもの)が標準となっている。そのため、本モデルでは“内蔵GPUなし”を示すためのサフィックスとして「F」が付与されている

 基本的なスペックは以下の通りで、単品販売もある「Ryzen 5 7600」と比べると動作クロックが100MHz(0.1GHz)低い

  • CPUコア:6基12スレッド
  • CPU動作クロック:3.7GHz〜5GHz
  • L2/L3キャッシュ:合計38MB
  • TDP(熱設計電力):65W
  • アンロック:対応

 TDPが65WのRyzen 5ということもあって、純正のCPUファン「Wraith Stealth」も付属する(※2)。

(※2)組み込まれるPCによっては、Wraith Stealthを使わずに独自のCPUファンや冷却機構を使うこともあります

 「GPUがないと、どのくらい安くなるのか?」という点だが、本モデルをベースCPUに採用しているマウスコンピューターの「NEXTGEAR JG-A5G1D」の場合、CPUをRyzen 5 7600Xにアップグレードすると価格が2万2000円アップする。また、本CPUが最小構成となるサイコムの「G-Master Spear X670A」の場合、Ryzen 5 7600構成との価格差は6840円だ。

 購入先のメーカーや購入のタイミングにもよるが、Ryzen 5 7500Fを搭載するPCはRyzen 5 7600搭載モデルよりも5000円〜1万円程度安い。GPUを省き、動作クロックを100MHz低くしただけで、意外と大きな価格差が付くものである。

価格差 マウスコンピューターの「NEXTGEAR JG-A5G1D」の場合、本モデル(ベース)とRyzen 5 7600Xとの間で2万2000円の価格差が生じる

 さて、そんなRyzen 5 7500Fの実力を、ベンチマークテストを通してチェックしてみよう。

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