ここからはRyzen 5 7500Fの性能をベンチマークテストを通して確認していく。今回は、AMDから提供を受けたCPU(単体)とマザーボードに、筆者の手持ちパーツを組み合わせて「自作PC」を組んでテスト環境とした。
本誌では、過去にRyzen 5 7600XやRyzen 5 7600もテストしている。今回は、似た構成でテストしたRyzen 5 7600Xの結果も参考に掲載する。
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行してみた。このテストのみ結果がほぼCPU性能にのみ依存するため、GPUが異なるRyzen 5 7600のテスト結果も併記している。結果は以下の通りだ。
結果を見てみると、スコア的には動作クロックが高いRyzen 5 7600Xに負けている。ただし、基本クロックで1GHz、ブーストクロックで300MHzの差があることを踏まえると、思ったほど大きな差ではない。Ryzen 5 7600と比べた場合は僅差だ。
いずれにせよ、普段使いでは3つのCPUに有意な差はないと思われる。グラフィックスカードを別途用意する前提なら、Ryzen 5 7500は“おトク”なCPUといえそうだ。
続いて、PCの総合的な性能をチェックできる「PCMark 10」の結果を見ていこう。総合スコアは以下の通りとなった。
CINEBENCH R23の結果と同様に、Ryzen 5 7500FとRyzen 5 7600Xの差はわずかである。
このベンチマークテストの内容は、Webブラウジングやオフィスアプリの操作、ビデオミーティング(Web会議)や簡単な画像編集といった基本的なPC操作にフォーカスしている。ゆえに、スコア差がほとんど出なかったものと思われる。
繰り返しだが、普段使いではRyzen 5 7500FとRyzen 5 7600Xの差を体感することはほとんどない。普段使い重視なら、Ryzen 5 7500Fでも問題はない。
では、それなりに負荷の大きい3Dグラフィックスを用いたゲームをプレイする際も、Ryzen 5 7500FとRyzen 5 7600Xに「大差」はないのだろうか?
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