Lenovoは12月14日(米国太平洋時間)、ThinkPad X1ファミリーの2024年モデルを発表した。米国では既に一部モデル/構成の販売を開始しているが、全構成の発売は2024年3月を予定している。
なお、これらの新モデルの日本における展開は未定となっている。
クラムシェルタイプの14型モデル「ThinkPad X1 Carbon」は、2024年モデルでGen 12(第12世代)となる。Gen 9(第9世代:2021年モデル)から続いてきたボディーデザインを一新し、ThinkPad X13sや新しいThinkPad Zシリーズのエッセンスを取り入れている。名前の由来でもあるボディーのカーボン素材は引き続き日本の東レ製だが、今回はBoeing(ボーイング)の協力も得て「ボーイング787シリーズ」の主翼を作成する際に余ったカーボン繊維をリサイクルして配合している。
米国では2種類の固定構成(≒カスタマイズ不可)モデルが先行販売されており、想定販売価格は2899ドル(約41万1900円)からとなる。
CPUはAIプロセッサ(NPU)を統合したCore Ultraプロセッサで、Intel Evo Editionプラットフォームにも準拠している。メインメモリはLPDDR5X規格で、容量は最大64GBまで選べる(購入後の増設/換装不可)。SSDはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量は最大で2TBとなる。
ディスプレイは14型(アスペクト比16:10)で、最上位構成では2880×1800ピクセルの有機ELパネル(非光沢/DisplayHDR 500 True Black準拠/最大輝度500ニト)を選べる。Webカメラも複数用意されており、最上位構成ではコンピュータビジョン対応の約800万画素のMIPI接続カメラを選択可能だ。指紋センサーはキーボードに備わっている。
本機では、「キーボード」と「タッチパッド(クリックパッド)」の2点に大きな変化がある。キーボードは、Microsoftのアクセシビリティーチームが取り組んでいる「新しい業界標準キーボード」に準拠させるべく、以下の変更が行われている。
タッチパッドについては、TrackPoint(スティック型ポインティングデバイス)用のクリックボタン付きのものに加えて、ガラス製の触覚トラックパッドも選べるようになった。TrackPointは、ThinkPad Zシリーズなどと同様にダブルクリックによる「クイックメニュー」の表示に対応する。
ポート類は、左側面にUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、Thunderbolt 4(USB4)端子×2とnanoSIMスロット(モバイル通信対応モデルのみ)を、右側面に3.5mmイヤフォン/マイク端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子とHDMI 2.1出力端子を備える。Thunderbolt 4端子はUSB PD(Power Delivery)規格の電源入力とDisplayPort Alternate Mode規格の映像出力を兼ねている。
ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(IEEE 802.11ax)またはWi-Fi 7(IEEE 802.11be)のいずれかとBluetooth 5.3に対応する。オプションで5G NR(Sub-6)とLTEに対応するモバイル通信モジュールも搭載できる。
ボディーサイズは約312.8(幅)×214.75(奥行き)×14.96(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.09kgとなる。バッテリーの容量は57Whだ。
ThinkPad X1 2-in-1 Gen 9は、今まで「ThinkPad X1 Yoga」として展開してきたコンバーティブル式2in1モデルの第9世代となる。米国における想定販売価格は2639ドル(約37万4400円)からだ。
基本的な仕様や特徴はThinkPad X1 Carbon Gen 12と同様だが、アルミニウムボディーを採用していることと、ディスプレイが標準でタッチ操作とペン入力(※1)に対応していること、触覚タッチパッドを選べないことが差分となる。
ボディーサイズは約312.8(幅)×217.65(奥行き)×15.49(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約1.32kgだ。
(※1)一部の国/地域の一部構成を除き、ペンも付属する
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