2023年から、いよいよ盛り上がってきたAIトレンドも見逃せない。AI処理用のNPUを搭載した日本マイクロソフトの「Surface Laptop Studio 2」や、NPUをCPUに統合したCore Ultra搭載の日本エイサー「Swift Go」では、Windows Studio Effectsでオートリフレーム(被写体を検出してフレーミングを最適化する)やアイコンタクト(常にカメラ目線に見えるようリアルタイムに補正をかける)といった高度なカメラ効果を使える。
これらは、NVIDIAがRTXシリーズのGPUを搭載するPC向けに配布しているNVIDIA Broadcastでもできる機能ではあるが、やはりWindows Studio EffectsとしてOSにシームレスに統合されているのは大きい。こういった機能は使い出すととても便利で、今後の搭載はマストになってくるのではないだろうか。
IntelのCore Ultraについては、電力効率の高さと内蔵GPU性能にも可能性を感じる。これまで以上のレベルで高い性能と薄型軽量を両立できそうで、ゲーミングノートPCやクリエイターノートPCの魅力の底上げ、フォームファクターの多様化がさらに進みそうだ。
最後に、2023年にPCUSERでテストしたPCのCINEBENCH R23のスコアをまとめて掲載する。複数のモード設定ができた製品については、最高設定の値を掲載している。見やすいようゲーミング/クリエイターPCとビジネスPCでグラフを分けているが、テスト内容は同じなので横並びで比較可能だ。
なお、CINEBENCH R23のスコアは、CPU以外のハードウェアにはほとんど影響されない一方、メーカーの熱設計ポリシー、冷却システムによって変わってくる。つまり、同じCPUを搭載していても、同じスコアになるとは限らない。そして、必ずしもスコアが良い方が良いPCとは限らない。
静音性やボディーの発熱といった使用感のために、あえてCPUの最高性能を引き出すことにこだわっていない製品もある。各製品の設計ポリシーや個性の把握はこの結果だけを見て判断できるものではない。気になる場合は個々のレビューを見て判断していただければ幸いだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.