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2023年のノートPC/デスクトップPCはどこまで進化した? ベンチマークテストで振り返る2023年をレビューPCで振り返る(3/3 ページ)

» 2023年12月31日 15時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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2024年はAIとともにさらなるフォームファクターの多様化に期待

 2023年から、いよいよ盛り上がってきたAIトレンドも見逃せない。AI処理用のNPUを搭載した日本マイクロソフトの「Surface Laptop Studio 2」や、NPUをCPUに統合したCore Ultra搭載の日本エイサー「Swift Go」では、Windows Studio Effectsでオートリフレーム(被写体を検出してフレーミングを最適化する)やアイコンタクト(常にカメラ目線に見えるようリアルタイムに補正をかける)といった高度なカメラ効果を使える。

 これらは、NVIDIAがRTXシリーズのGPUを搭載するPC向けに配布しているNVIDIA Broadcastでもできる機能ではあるが、やはりWindows Studio EffectsとしてOSにシームレスに統合されているのは大きい。こういった機能は使い出すととても便利で、今後の搭載はマストになってくるのではないだろうか。

 IntelのCore Ultraについては、電力効率の高さと内蔵GPU性能にも可能性を感じる。これまで以上のレベルで高い性能と薄型軽量を両立できそうで、ゲーミングノートPCやクリエイターノートPCの魅力の底上げ、フォームファクターの多様化がさらに進みそうだ。

振り返りPC 2023 日本エイサー「Swift Go」 NPUをCPUに統合したCore Ultra搭載の日本エイサー「Swift Go」(レビューは近日掲載予定)では、Windows Studio Effectsでオートリフレームやアイコンタクトといった高度なカメラ効果を利用できる

CINEBENCH R23のスコアのまとめ

 最後に、2023年にPCUSERでテストしたPCのCINEBENCH R23のスコアをまとめて掲載する。複数のモード設定ができた製品については、最高設定の値を掲載している。見やすいようゲーミング/クリエイターPCとビジネスPCでグラフを分けているが、テスト内容は同じなので横並びで比較可能だ。

 なお、CINEBENCH R23のスコアは、CPU以外のハードウェアにはほとんど影響されない一方、メーカーの熱設計ポリシー、冷却システムによって変わってくる。つまり、同じCPUを搭載していても、同じスコアになるとは限らない。そして、必ずしもスコアが良い方が良いPCとは限らない。

 静音性やボディーの発熱といった使用感のために、あえてCPUの最高性能を引き出すことにこだわっていない製品もある。各製品の設計ポリシーや個性の把握はこの結果だけを見て判断できるものではない。気になる場合は個々のレビューを見て判断していただければ幸いだ。

振り返りPC 2023 ゲーミング/クリエイターPC(外部GPU搭載)のCINEBENCH R23/CPUスコア比較 ゲーミング/クリエイターPC(外部GPU搭載)のCINEBENCH R23/CPUスコア比較。スコアが高い順に並べている
振り返りPC 2023 ビジネス/スタンダードPC(外部GPU非搭載が基準)のCINEBENCH R23/CPUスコア比較 ビジネス/スタンダードPC(外部GPU非搭載が基準)のCINEBENCH R23/CPUスコア比較。こちらもスコアが高い順に並べている
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