近年、PC市場の中でも人気を集めているのが「ミニPC」だ。従来のデスクトップPCと比べるとはるかに小さいボディーが特徴だが、そのコンパクトさゆえにCPUのパワーが控え目であることも多かった。
しかし最近は、ミニPCでもパワフルなCPUを搭載した製品も続々と登場している。「小さいながらも結構使える」と一部で評判を集めている……のだが、「本当に?」と疑問に思っている人もいるだろう。
そこで今回は、Core i9-13900Hを搭載する中国GEEKOMのミニPC「NUC MINI IT13」でゲームやクリエイター向けアプリがどのくらい“実用的”に使えるのかチェックしていく。本機のおおまかな特徴は、以前に別記事で紹介しているので、合わせて参照してほしい。
今回レビューするNUC MINI IT13について、まずスペックを再確認していこう。
CPUはIntelの「Core i9-13900H」だ。第13世代Coreプロセッサ(開発コード名:Raptor Lake)のモバイル向け製品としては上位の製品で、ゲーミングノートPCでも採用されている。
6基12スレッド構成のパフォーマンスコア(Pコア)は最大5.4GHzで駆動する。電力効率重視のEコアも8基8スレッド搭載しており、最大4.1GHzでの動作となる。合計で14コア20スレッド構成なので、マルチコア/マルチスレッド処理も有利だ。内蔵GPUは「Iris Xe Graphics」で、実行ユニット(EU)は96基を備える。
メモリモジュールはノートPC向けのDDR4-3200規格のSO-DIMMを利用している。レビュー機には32GB(16GB×2)が搭載されているが、最大で64GB(32GB×2)まで増設可能だ。
ストレージはM.2スロットに装着するようになっており、Type 2280(22×80mmサイズ)のNVMe規格モジュールと、Type 2242(22×42mmサイズ)のSerial ATA規格のモジュールを1枚ずつ搭載できる。また、2.5インチのSerial ATAストレージ(HDD/SSD)も内蔵可能だ。レビュー機には、2TBのNVMe SSDがプリセットされている。
この通り、NUC MINI IT13はミニPCとしてはかなり性能を“詰め込んだ”作りとなっている。性能にも期待したくなる内容の1台だ。果たして、期待通りのパフォーマンスを見せてくれるのだろうか……?
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