カメラの話はこれくらいにしましょうか。次は個人的にPixelスマホでとても気に入っている機能、「通話スクリーニング」です。
スマホに自分の代わりに応答させる機能ですが、不要なセールスなどの迷惑電話の撃退にとても役立ちます。経験上、ほとんどの場合で自動応答と知られた時点で電話を切られ、繰り返しかかってくることもありません。すぐに済むのも楽ですし、相手に本当に用があれば話してくれるので、心当たりがない番号のときはとりあえず「スクリーニング」を押せばOKという感じになっています。
ただ、先日かかってきた迷惑電話は先方も自動音声、当然何のためらいもなく用件を伝えられ、「機械 vs 機械! これが未来の戦争――」みたいな気持ちになりました。
もう1つ注目しているトピックは映像出力機能です。Google Pixelは長らくUSB Type-C端子からの映像出力に対応していませんでした。GoogleとしてはChromecastなどを使ってほしかったのかもしれませんが、当たり前の機能が無くて単純に不便としか言いようがない状況が続いていました。
それが2024年の6月ぐらいからPixel 8シリーズに映像出力が追加されています。そこでちょっと夢を見てしまうのが、液タブの母艦としての使い勝手です。
ワコムの液タブの多くはAndroidデバイスとの接続に対応していますが、ミラーリング画面を表示するだけならともかく、ちゃんと使うには「デスクトップモード」が使える必要があり、対応モデルが多いわけではありません。
Pixel 9シリーズは現状、「開発者向けモード」から「試験運用版のデスクトップモード」を有効にすることができます。その状態では液タブの画面全体にアプリを表示してタッチやペンで操作でき、筆圧と傾き検知を伴って描くこともできます。
手元のワコム「Cintiq Pro 16」と「同17」、店頭デモ機の「Movink 13」と「Wacom One 液晶ペンタブレット 12(タッチなし)」で、CLIP STUDIO PAINTを軽く試したところ、いずれも普通に描くことができましたまだ開発中の機能なので細かくは見ませんが、例えばMovink 13と合わせると、軽量で手軽でありながらプロペン3が利用できる本格的なお絵描き環境になるかもしれませんね。
ではまとめていきましょう。
……と言いたいところですが、今回は内容が散乱気味なのでまとまりません。
Google Pixelをいくつか使ってきて思うのは、「何だかんだ居心地が良い」です。アプリストアが複数あり、メーカー独自の基本アプリの使い方を覚えるような煩雑なこともなく、カメラは何でもかんでもどんな条件でも鮮明に写り、長期間/頻繁に来るアップデートも日々使うデバイスとしての安心感を高めています。
エコシステムの広がりと多彩さが大事なAndroidでは、このような中心に縮こまっていくような面に魅力を感じるのは気がとがめないわけではないのですが、実際に居心地よく感じてしまうのは確かです。
Pixel 8 Proユーザーの自分としては、今回の9シリーズを使ってみた全体的な感想は「びっくりするほど大差ない」です。
ですが、6シリーズのようなGoogle Tensor初代ゆえの弱点が多かったモデルからならば、通信の安定性や発熱、バッテリーの持ちなどがずっとこなれているのが分かるでしょうし、カメラも近接撮影や中望遠のような苦手領域が改善して、実用性が大きく向上しています。7シリーズからでも進化を感じ取れると思いますし、サポート期間が長いことを利用して、まったり使うスマホとして検討するとよいでしょう。
(製品協力:グーグル合同会社)
「Pixel 9」「Pixel 9 Pro XL」開封レビュー 箱に意外な変化、注目の4機能はコレ!
「Google Pixel 9 Pro Fold」を開封レビュー! 折りたたみ型スマホに感じたメリットとデメリット
「Pixel Watch 3」開封レビュー Googleの新型スマートウォッチを試して分かった進化点
AIとサウンドが売りの「Google Pixel Buds Pro 2」は何が変わった? 試して分かった進化点
新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.