うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、6月8日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!
OpenAIは6月10日、新たなAIモデル「o3-pro」の提供を開始した。ProおよびTeamユーザーが利用できる。EnterpriseおよびEduユーザー向けには15日週に提供される予定だ。ただし、執筆時点では技術的な問題のため、ChatGPTでは「o3-pro」が一時的に無効となっている。
o3-proは、高度な推論を利用する「o3」シリーズの上位モデルだ。より長く考え、最も信頼性の高い応答を提供するように設計されている。専門家による評価では、テストされた全てのカテゴリー、特に科学/教育/プログラミング/ビジネス/ライティング支援といった主要分野において、o3-proがo3よりも高く評価されている。
なお、o3-proは、Webの検索、ファイルの分析、視覚的な入力の推論、Pythonの使用、メモリを使用した応答のパーソナライズなどが可能だが、画像生成には対応しない。また、Canvasも現在はサポートされていない。
Googleは6月11日、スマートデバイス向けOS「Android 16」を正式リリースし、Androidオープンソースプロジェクト(AOSP)でソースコードを公開した。Pixel 6/6 Pro以降のPixelデバイスは、OTAでアップデートされる。例年であれば、第3四半期に行われていたOSのバージョンアップだが、「今後数カ月以内に、Android 16を搭載した新しいデバイスが登場する予定」とのことで、新デバイスをリリースするタイミングに合わせて前倒ししたようだ。なお、2025年第4四半期にもマイナーリリースが予定されている。
Android 16では、「ライブ アップデート」という新しい通知機能が導入される。ライドシェアやフードデリバリーなどの状況をリアルタイムで通知する機能だ。また、通知の受け取りすぎによる情報過多を防ぐため、同じアプリからの通知は自動的にグループ化されるようになる。
補聴器を使う人に向けた機能も強化する。これまで、LE Audio対応の補聴器で通話する際は、補聴器本体のマイクが使われていたが、Android 16ではスマートフォンのマイクに通話を切り替えられるようになる。これにより、周囲が騒がしい場所でも、よりクリアに音声を届けられるとしている。また、OS標準で補聴器をコントロールする機能も導入された。
セキュリティ面では、Googleの強力なモバイルデバイス保護である「Advanced Protection」を有効にできるようになった。この機能は、オンライン攻撃、有害なアプリ、安全でないWebサイト、詐欺電話などからユーザーやデバイスを保護できるようになる。
この他、Samsung Electronicsと共同で開発した、大画面デバイスで利用できるデスクトップモードが追加される。従来のシングルアプリモードと分割画面モードに加え、デスクトップのように、複数のアプリウィンドウを1つの画面で開いて、移動やサイズ変更を自由に行える。2025年後半以降に対応デバイスに順次展開される予定だ。
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