ATTTアワード 最優秀賞はホンダの「インターナビ」:第1回 国際自動車通信技術展

» 2009年10月21日 09時00分 公開
[ITmedia]
Photo 審査委員長の慶應義塾大学大学院 政策メディア研究科 特別招聘教授 夏野剛氏

 第1回 国際自動車通信技術展開催に合わせ、10月20日にATTTアワード(自動車通信技術賞)の入賞製品の発表があった。ATTTアワードは、さらなる進展が期待される自動車業界と通信業界の融合による技術革新によって開発された商品やサービスについて、「先進安全・環境技術」「ビジネスイノベーション」「プラットフォーム」「カーライフコンテンツ」の4部門を設け、表彰する賞。


先進安全・環境技術部門

 情報通信技術を用いて、安全・環境分野において革新的な取り組みとなった製品やサービスに授与する「先進安全・環境技術部門」の優秀賞は、ボルボ・カーズ・ジャパンの「シティ・セーフティ(低速用衝突回避・軽減オートブレーキシステム)」と本田技研工業(ホンダ)の「インターナビ防災情報/インターナビ・エコロジー」が受賞。

 シティ・セーフティは、ボルボXC60に標準搭載されている衝突軽減ブレーキで、「全世界標準搭載」にこだわり、日本においても関係省庁と粘り強い導入交渉をし、導入を実現した点も評価した。インターナビ防災情報/インターナビ・エコロジーは、災害に対して自治体などと連携したシステムを構築している点を評価。特に自動車利用時での安全という観点では効果が高いインターナビ防災情報と、「エコグランプリ」などテレマティクスがもたらす環境貢献技術に積極的に取り組んだ「インターナビ・エコロジー」を合わせて評価したもの。

ビジネスイノベーション部門

 通信を用いたソリューションで、自動車および自動車関連ビジネスにおいて、革新的な製品・サービスに授与する「ビジネスイノベーション部門」では、トヨタ自動車の販売物流管理システム「SLIM」とロータス九州/エムログの「LOSSO-9/Eagle Catch」が優秀賞を受賞した。

 トヨタのSLIMは、自動車の生産から納車までの全プロセスを一貫して”視える化”する情報通信システム。販売の最大化と在庫の最適化に大きく貢献しており、自動車メーカーのビジネスモデルを大きく改革・改善する潜在力を持つ点が受賞のポイント。ロータス九州/エムログのLOSSO-9/Eagle Catchは、自動車整備事業者を中心とした異業種交流によって実現した通信ソリューションで、センターサーバによって最新のサービスを提供できる仕組みであるとともに、情報の共有化を図れるという利便を実現した点を評価した。

プラットフォーム部門

 情報通信技術を用いて、ITSもしくはテレマティクスなどの発展や新ビジネス創出に貢献したサービスもしくはビジネスのプラットフォームを対象に授与する「プラットフォーム部門」の受賞者は、シャープとパイオニアが共同開発した「フォトリモ@ナビ」と、マイクロソフトの「Windows Automotive」。

 フォトリモ@ナビは、携帯電話とカーナビとの連携によって、ユーザーの利便を高める取り組みであり、ユーザーに身近な携帯電話を用いて規格の標準化を行い、幅広い普及を目指していることが評価点となった。Windows Automotiveは、車載機器メーカーが独自に作っていたソフトウエアの共通部分を担うことで、開発コストの向上と低コスト化を実現。さらにUI部分を自由に設計できるようにしたことで、メーカーが独創的なサービスや差別化を生み出す新機能の進展に寄与し、カーナビの進化とネット対応を推進するプラットフォームとなっていることを評価した。

カーライフコンテンツ部門

 クルマの利用環境において、「楽しさ」「便利さ」などの向上に寄与したモバイルコンテンツやモバイルサービスを大賞とする「カーライフコンテンツ部門」では、携帯電話やPC向けのナビゲーションサービスを提供しているナビタイムジャパンの「NAVITIME(ドライブサポーター)」とユビークリンクの「全力案内」に授与された。

 携帯電話向けのナビとしては最も知名度が高いNAVITIMEは、携帯ナビ市場を創出した点に加えて、ドライブサポーターで「助手席ナビ」というコンセプトに世界に先駆けて取り組むなど、ナビゲーションサービス分野の発展に貢献した点を評価。また通信型PND「WND」開発に注力するなど、国内のナビゲーションコンテンツ市場の活性化と競争力向上に大きな貢献をしたことも受賞理由となっている。

 全力案内も同じくナビゲーションサービスだが、タクシープローブ情報を活用した渋滞情報・渋滞予測といった独創的な取り組みを行い、携帯ナビサービス市場の裾野を拡大したことを評価した。さらにiPhoneなど先進のプラットフォームにも積極的に対応した点も受賞につながった。

Photo 第1回 ATTTアワード受賞者のみなさんと夏野剛審査委員長。前列中央右が最優秀賞を受賞した本田技研工業 インターナビ事業室 企画開発ブロック ブロックリーダーの田村和也氏

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