ワイヤレスジャパン2010のKDDIブースに、法人向けスマートフォン「E31T」が展示されている。この端末は、ヤマト運輸が開発中の「次世代NEKOシステム」の端末として5万台を導入する予定の端末で、東芝が開発を担当。IPX5/IPX7/IP5Xの防水・防塵性能を持つ堅牢なボディにWindows Mobile 6.5.3を搭載している。
防水・防塵性能は、雨の中や、びっしょり汗をかく夏場の配達業務などでも支障を来さないため。荷物と一緒に荷室に投げられてしまっても壊れない堅牢製も備え、現在採用されている「E03CA」がこの端末に置き換えられる。
ボディはストレート型で、ぱっと見は普通の携帯電話のような形状。ただ、かなり大きくて長い。十字キーと4つのソフトキー、それに発話キーやCLRキー、終話キーとダイヤルキーを備えため、操作性は携帯電話と変わらない。ディスプレイは3インチのワイドVGA(800×480ピクセル)となっており、静電式のタッチパネルを搭載する。3.2MピクセルのCMOSカメラも背面に装備する。
プロセッサはスマートフォン向けでは定評があるSnapdragon 1GHzだ。指紋センサーやBluetooth、無線LAN、赤外線ポートなども備える高機能モデルで、音声通話とデータ通信が同時に行えるという特徴も持つ。
バッテリーはE03CAのように大容量で、背面が大きく出っ張っている。一般的なケータイのおよそ2倍の容量を持つとのことで、ネジ止めされていたため内部は確認できなかったが、駆動時間は相当長そうだ。
法人向けの端末ということで、セキュリティポリシーを設定したり、アプリの自動インストールをしたり、リモートロック/ワイプをしたりできる「デバイス管理サービス(仮)」も提供。またWindows Mobileのルック&フィールを覆い隠し、簡単な操作で目的のアプリや機能が呼び出せる独自のランチャーを用意して、使い勝手の向上も図っている。
もともとヤマト運輸からの要求仕様に合わせる形で作った端末のため、一般販売するかどうかはまだ未定とのことだが、ワイヤレスジャパンでの反応を見て、今後の取り扱いを決めるという。
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