東芝ソリューションは11月8日、スマートフォンを利用したオンライン生体認証ソリューションを開発したと発表した。ユニバーサルロボットが持つスマートフォンのカメラによる手首静脈認証技術と、東芝ソリューションのネットワーク技術を組み合わせて実現。専用装置を使わずいつでも生体認証が可能になり、インターネットを通じてネットバンキングなど各種サービスの認証を安全に行えるという。
銀行のATMなどで利用される静脈認証が赤外線を利用するのに対し、ユニバーサルロボットの静脈認証ソフトウェアは自然光での手首静脈検出が可能だ。独自の検出アルゴリズムを持ち、スマートフォンのカメラでも利用できる。
一方、東芝ソリューションはインターネットなどのオープンネットワーク上で安全な生体認証を行うための技術を持つ。同技術は2009年に「生体認証のための認証コンテキストACBio」として国際標準規格となった。生体認証が正しく実行されたことを示すデータ構造規格であり、ネットワーク上で生体認証する際のプライバシーやセキュリティの課題を解消できる。
今回のソリューションはこれらの技術を組み合わせ、スマートフォンによる安全なオンライン生体認証を実現した。ネットバンキング・ATM等の決済認証や、国民ID等の政府系ID認証といった各種の認証に活用できるとしている。
東芝ソリューションは2012年度上半期中にも、ACBio準拠のオンライン生体認証ソリューションを顧客に提案していく。11月10、11日に開催される東芝ソリューションフェア2011(事前登録制)では、スマートフォンを使ったオンライン生体認証ソリューションのプロトタイプを公開する。
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